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クラシックレコード情報

通販レコードのご案内♭「時の過ぎ行くままに」「夏の日の恋」「 バラ色の人生」「枯葉」比類なきマントヴァーニの世界

通販レコードのご案内♭「時の過ぎ行くままに」「夏の日の恋」「 バラ色の人生」「枯葉」比類なきマントヴァーニの世界

〝ムード音楽〟の巨匠が紡ぐ、魅惑のストリングス

『魅惑の宵』『シャルメーヌ』『ムーラン・ルージュの歌』…。1950年代から60年代にかけ数多くのヒット曲を世に送り出し、〝ムード音楽〟というイージーリスニングを草分けるムーヴメントを起こし、新たなジャンルを確立、常にその第一線で活躍し続けた巨匠・マントヴァーニ。
彼が紡ぎ出してきた数々の音色は今もなおその輝きを失わず、以後登場する同種のムード音楽オーケストラに多大な影響を与えました。まさに彼なくしてムード音楽は語れないほどの偉大な存在です。
ここにご紹介する英デッカのオリジナル盤で、まるで滝が流れ落ちるかのように美しいストリングスの響きが奏でられる、マントヴァーニの代名詞〝カスケーディング・ストリングス〟も存分にお楽しみいただけます。
黄金の60、70年代ポップス、往年の銀幕の名曲、ミュージカルの傑作、英デッカのバックアップを受けたフルオーケストラのゴージャズな作品やストリングスが魅力的なクラシックや世界の民謡などの名曲も心が洗われる思いで聴き入ってしまいました。
アヌンツィオ・パオロ・マントヴァーニは1905年、イタリア・ベニスに生まれ、1980年に逝去。はや40年の歳月が過ぎましたが、帝王カラヤンも彼のレコードから学んだものがあるんじゃないかと思うくらいの「カスケーディング・ストリングス」と呼ばれる、滝が流れ落ちるようなその美しいヴァイオリンの響きは、マントヴァーニの代名詞でもあり、今なお人々を魅了している。彼の父親はミラノ・スカラ座のヴァイオリン奏者で、アルトゥーロ・トスカニーニのもとで演奏していた。幼い頃英国に移住。マントヴァーニ自身はヴァイオリニストからライト・ミュージックに転向し、楽団指揮者、作・編曲者として記録的な成功を収めます。時はレコード産業に追い風が吹いていた時代で、英デッカの専属となったことで、ステレオ・レコーディングの恩恵を彼ら楽団は受けた。こうして英国人の音楽家として、ビートルズに次ぐレコード・セールスを記録するとともに、米国でのコンサートツアーは常に満員であった。彼の楽団の指揮者としては、1963年に一度だけ来日している。

通販レコードのご案内GB DECCA SKL4640 マントヴァーニ楽団 時の過ぎ行くまま

  • 映画「カサブランカ」の主題曲だった「時の過ぎ行くままに(As Time Goes By)」をはじめ20世紀前半のミュージカル・ナンバーから1960年代のヒット「モア」(映画「世界残酷物語」主題曲)まで、さまざまなレパートリーをマントヴァーニ・サウンドならではのアレンジで聴かせる一枚。
  • GB DEC SKL4640 マントヴァーニ楽団 時の過ぎ行くまま
原題〝The Incomparable Mantovani And His Orchestra〟は「比類なきマントヴァーニ楽団」というような意味か。1960年代のマントヴァーニの勢いが感じられるタイトルですね。

通販レコードのご案内GB DECCA SKL4044 マントヴァーニ楽団 コンチネンタル・アンコール

  • GB DEC SKL4044 マントヴァーニ楽団 コンチネンタル・アンコール
  • ムード・ミュージックというジャンルを確立し、絶大な人気を誇ったマントヴァーニ・アンド・ヒズ・オーケストラ。
    ヨーロッパ各国の人気楽曲を集め、ムード満点のアレンジでまとめたアルバム。「これぞマントヴァーニ」と誰もが納得する傑作アルバムです。
カラー写真綴込み見開きジャケット ヨーロッパの名所の美しい写真が綴込みになったジャケットを眺めながらお聴きください。

オリジナル

通販レコードのご案内GB DECCA SKL4118 マントヴァーニ楽団 コンサート・スペクタクラー

  • スーザの「星条旗よ永遠なれ」から始まる、誰もが知っているメロディーを巧みにアレンジしたマントヴァーニ・サウンドが満喫できる一枚。パーシー・フェイス楽団の演奏で有名な「夏の日の恋」や「ポルカ雷鳴と電光」などブラスの響きが堪りません。
    オリジナル盤です。1960年発売。
  • GB DEC SKL4118 マントヴァーニ楽団 コンサート・スペクタクラー

通販レコードのご案内GB DECCA SKL4118 マントヴァーニ楽団 コンサート・スペクタクラー

  • GB DEC SKL4118 マントヴァーニ楽団 コンサート・スペクタクラー
  • スーザの「星条旗よ永遠なれ」から始まる、誰もが知っているメロディーを巧みにアレンジしたマントヴァーニ・サウンドが満喫できる一枚。
    パーシー・フェイス楽団の演奏で有名な「夏の日の恋」や「ポルカ雷鳴と電光」などブラスの響きが堪りません。1969年発売。

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♪のびやかな〝うた〟が魅力的 フルニエ&セル&ベルリン・フィル ドヴォルザーク・チェロ協奏曲

♪のびやかな〝うた〟が魅力的 フルニエ&セル&ベルリン・フィル ドヴォルザーク・チェロ協奏曲

ピエール・フルニエが米 CBS に録音する見返りにジョージ・セルがベルリン・フィルを振ることで成立した唯一のセッション。

その演奏スタイルとノーブルな容姿から〝貴公子〟と謳われたフランスのチェリスト、フルニエ2度目となるドヴォルザークの代表的な録音。フランスの名チェリストであったフルニエがセルの指揮するベルリン・フィルハーモニーをバックに、1960年代初頭に録音した名盤の誉れ高いドヴォルザークのチェロ協奏曲。この協奏曲に内在する郷愁や憧憬を雄大なスケールで、しかも詩情豊かに表現した名演です。

DE DGG 2535 106 フルニエ&セル ドヴォルザーク:チェロ協奏曲

通販レコードのご案内《RESONANCE》DE DGG 2535 106 フルニエ&セル ドヴォルザーク:チェロ協奏曲

ヴィンテージLPの人気盤となるとカザルス、ジャクリーヌ・デュ・プレ、ロストロポーヴィチを指折れるドヴォルザークのチェロ協奏曲。独奏のチェロとオーケストラとががっぷり四つに組んでぶつかり合う感じではなく、オーケストラとチェロとが室内楽みたいに掛け合いながら、のびのびと旋律を奏で、歌い上げていく雰囲気がフルニエ盤の魅力。フルニエのチェロのカンタービレな歌いぶりもいいし、ベルリン・フィルの管楽器群、殊にフルートやクラリネット、オーボエといった木管楽器の演奏が聴きどころ。歌わせるところではゆったりとメロディーを歌わせ、締めるべきところではぴしっと締めてアンサンブルを整えるマエストロ・セルの熟練の棒さばきの見事さ。これは、セルの下、フルニエとベルリン・フィルがドヴォルザークの歌をのびやかに歌い上げてゆく、そこに一番の趣と味わいがある演奏です。

1962年6月ベルリン録音。録音は、ベルリン郊外のダーレム地区にあるイエス・キリスト教会で行なわれました。1950年代初頭から1972年までベルリン・フィルの録音がほぼ独占的に行なわれていたこの教会は、深みのある豊かな響きが特徴ですが、アナログ時代のドイツグラモフォンの名エンジニア、ギュンター・ヘルマンスは、その中でチェロ独奏を美しく明晰に際立たせつつ、その背後に大きく広がるオーケストラのソノリティを余すところなく録音に収めています。

販売レコードのカバー、レーベル写真

  • DE DGG 2535 106 フルニエ&セル ドヴォルザーク:チェ…
  • DE DGG 2535 106 フルニエ&セル ドヴォルザーク:チェ…
BLUE LINE, STEREO 1枚組(110g), Release 1975。

通販レコード詳細・コンディション、価格

土臭さ満載のこの協奏曲から、これほどまでに温かくノーブルで、しかも繊細な響きを引き出しているのは、まさにフルニエならではの至芸といえるでしょう。この協奏曲は、フルニエにとって愛奏曲の一つであり、そのフルニエのドイツグラモフォン時代の録音の中でも殊更評価が高く、ステレオLP時代を通じて、ロストロポーヴィチ/カラヤン盤(ドイツグラモフォン)と並び最高の名演とされていた1961年録音の歴史的名盤です(フランスADFディスク大賞、ドイツ・レコード批評家賞受賞)。これは1975年に再販プレスされたもの。

プロダクト

品番
34-27348
レコード番号
2535 106
作曲家
アントニン・ドヴォルザーク
演奏者
ピエール・フルニエ
オーケストラ
ベルリン・フィハーモニー管弦楽団
指揮者
ジョージ・セル
録音種別
STEREO

コンディション

ジャケット状態
M-
レコード状態
M-
製盤国
DE(ドイツ)盤

通販レコード

品番 34-27348
販売価格 4,400(税込)
詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。

https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=27348

「クレジットカード決済」「銀行振込」「代金引換」に対応しております。

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これこそが音楽だ! フランス・ヴァイオリン音楽のリアリティを奏でるボベスコのエレガントをぜひ聴いて頂きたい

これこそが音楽だ! フランス・ヴァイオリン音楽のリアリティを奏でるボベスコのエレガントをぜひ聴いて頂きたい

ボベスコの〝静かなる人気〟

溌剌としてエレガントなモーツァルトは優美と品格を両立させた逸品で、バッハにおける憂いと優美さの絶妙なバランスは絶品。美音に止まらず、気高い心境が見事に音化されています。彼女の比較的珍しいレパートリー、ベートーヴェンでの熱気に溢れた表情豊かな演奏、いずれもフランス・ヴァイオリン音楽の気風が美しくたっていた。ボベスコはフランス、ベルギーといったフランス語圏での活動が主でした。当然レパートリーもフランスものが重要です。サン=サーンスにおける崩しのない高貴な貴婦人のような佇まいと姿形、得意とするルクーでの波打つような情感と洗練された気品の両立、そしてリラックスした雰囲気の中で1曲1曲が個性的に輝き、ときに優美な表情を浮かべる小品の数々、正に「音は人なり」を代表する演奏です。ルーマニア出身で、フランスで音楽教育を受け、ベルギーで演奏活動と教育活動を行っていたボベスコは、フランコ=ベルギー派の演奏伝統を受け継ぎ、守り抜いたヴァイオリニストであり、技巧的に完璧で、力強く立派な演奏を行う世界的大家とは異なる、長い演奏伝統に裏打ちされた気品と魅惑が彼女の演奏と舞台姿に備わっていました。長いキャリアを誇り、また1970年代以降は日本でもマニアから絶賛され来日もあったにもかかわらず、残された録音は限られたものでした。スタジオ録音、ライヴ録音ともに彼女の演奏が聴けることは音楽ファンの至福。レコード盤にはリサイタルで示したボベスコの魅力がいっぱいに詰まっています。
ルーマニア出身の女性ヴァイオリニスト、ローラ・アンナ=マリア・ボベスコ(1921~2003)は1980年1月、ひっそりと来日しました。それは音楽事務所を通した日本公演ではなく、今は亡き上田應輔さん(輸入レコード店の主人)ら地方に点在する熱心なファンの招聘で初来日したものでした。この初来日公演は大きな話題を呼び、翌1981年4月には早くも2度目の来日が実現。当時フィリップス・レコードを発売していた日本フォノグラム株式会社は彼女の録音を企画し、米テラーク・レコードから録音技師のジャック・レナーを招いて、3度目の来日時の1981年9月9日から19日にかけて埼玉県新座市民会館でLP5枚分のデジタル録音を行いました。それらの演奏はボベスコのパリ音楽院時代の同窓生、ピアノのジャック・ジャンティ(1921~)とのデュオによるものであり、二人はパリ音楽院時代からデュオを組み、1948年には結婚するが後に離婚。しかし離婚後もデュオを続けた長年の共演者です。SPレコード時代には屈指の大演奏家らが、地方のファンの招聘で演奏会を開き、日本での録音盤を置き土産に残していってくれました。ローラ・ボベスコの評判は、静かに音楽ファンに広がって今日の人気を確立しました。

優雅な音色の魅力が引き出された好選曲の逸品。レア盤です。

ルーマニア出身でフランスやベルギーで活躍した名ヴァイオリニスト、ローラ・ボベスコは、その人気に比べて残された録音はごく限られたものでした。これはベルギーのDUCHESNEレーベルへの円熟期の録音で、ボベスコらしい優雅な音色が引き出された好選曲の一枚。レア盤です。
ボベスコはまず音楽教師であった父からヴァイオリンの手ほどきを受け才能を開花させ、その後オークレールやヌヴーなどの師として有名なジュール・ブーシュリにヴァイオリンを学びます。パリ音楽院を首席で卒業。イッセルシュテット&ベルリン・フィルとブラームスの協奏曲で共演し、シュミット=イッセルシュテットに「これこそが音楽だ!」と言わしめるなど数々の伝説とともに華々しく活躍しました。
ボベスコの演奏スタイルは、自然でおおらかで、いわば往年の巨匠たちの美質を継承しているものといえる。ボベスコはフランス、ベルギーといったフランス語圏での活動が主でした。当然レパートリーもフランスものが重要です。このベートーヴェンも独墺系のヴァイオリニストの名演とは一線が引かれるが、独自の魅力を持っている。
ホアキン・ニン(1879-1949)は、キューバ生まれで、モーリッツ・モシュコフスキに学んだピアニスト兼作曲家。フランス、スペインで活躍しました。「四つの回想」は他に録音もない隠れた名曲。フランス風にセンス抜群な作曲に、燦々と降り注ぐスパニッシュ・エキゾチシズムが楽しい限り。ボベスコはこの曲を愛し各国で演奏しました。そしてぜひ聴いて頂きたいのがストラヴィンスキーの「イタリア組曲」。これは「プルチネッラ」のヴァイオリン版と言い切っても構わないもの。擬古典的なストラヴィンスキーの音楽は、作曲技法の神髄。イタリア・バロックの感覚と近代音楽の精神がこれほど幸福に融合した例もありません。鬼気迫るボベスコの熱演が凄まじく、麗しきヴァイオリニスト、ローラ・ボベスコの魅力がたっぷりと詰まった逸品です。

通販レコードのご案内BE DUCHESNE DD6011 ローラ・ボベスコ イェルク・ピノフスキー ベートーヴェン:ヴァイオリンソナタ8番、ホアキン・ニン:四つの回想、ストラヴィンスキー:イタリア組曲

  • ルーマニア出身でフランスやベルギーで活躍した名ヴァイオリニスト、ローラ・ボベスコは、その人気に比べて残された録音はごく限られたものでした。これはベルギーのDUCHESNEレーベルで録音されたライヴ録音ですが、驚くほど鮮明な音で、眼前で演奏されているような迫力に圧倒されます。
  • BE DUCHESNE DD6011 ローラ・ボベスコ ベートーヴェン:ヴァイオリンソナタ8番、ホアキン・ニン:四つの回想、ストラヴィンスキー:イタリア組曲|他
【収録曲】
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第8番 ト長調 Op.30-3
ホアキン・ニン(1879-1949):四つの回想
ストラヴィンスキー:イタリア組曲

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イメージから程遠くドラマティック過ぎる◉フルトヴェングラー指揮ウィーン・フィル◯ベートーヴェン・交響曲6番「田園」

イメージから程遠くドラマティック過ぎる◉フルトヴェングラー指揮ウィーン・フィル◯ベートーヴェン・交響曲6番「田園」

そこがフルトヴェングラーの悪い癖、いや、超スローテンポが次第に加速していく意思的な表現になっているところがフルトヴェングラーらしい。

 ピリオド楽器演奏や、ベートーヴェン時代の音楽習慣が研究されて、それを反映した現代の演奏に慣れきると、巨大なスケールに驚かされる。この曲の持つ一般的イメージからはほど遠い・深刻かつ重い表現です。
 極めて遅いテンポで、じっくりと始まって徐々に巨大に高揚していく。特に第1楽章と第2楽章は異様に思えるほどにテンポが遅い表現で、一部評論家からはフルトヴェングラーの「田園」はドラマティック過ぎるという評が昔出ていたほどだが、それも頷ける。しかし、音楽が停滞したりもたれると感じることは全く有りません。
 先輩格のニキッシュから習得したという指揮棒の動きによっていかにオーケストラの響きや音色が変わるかという明確な確信の元、自分の理想の響きをオーケストラから引き出すことに成功していったフルトヴェングラーは、次第にそのデモーニッシュな表現が聴衆を圧倒する。当然、彼の指揮するオペラや協奏曲もあたかも一大交響曲の様であることや、テンポが大きく変動することを疑問に思う聴衆もいたが、所詮、こうした指揮法はフルトヴェングラーの長所、特徴の裏返しみたいなもので一般的な凡庸指揮者とカテゴリーを異にするフルトヴェングラーのキャラクタとして不動のものとなっている。
 全く機械的ではない指揮振りからも推測されるように、楽曲のテンポの緩急が他の指揮者に比べて非常に多いと感じます。しかし移り変わりがスムーズなため我々聴き手は否応なくその音楽の波に揺さぶられてしまうのである。
 フルトヴェングラーはブラームスを評して「非常に客観的な音楽家」といい、「音楽における客観とは、音楽と精神、精神と音楽が結び付いてひとつになった時に起こるのである」といっています。この偉大な指揮者はブラームスの音楽は彼の哲学そのものであると喝破したのです。それは、そのままベートーヴェンにも当てはまり。それがドイツの交響曲に対する彼の表現方法なのだろう。
 ここでは弦楽器の美しいウィーン・フィルの特質が活き、十分に歌わせ柔らかく艶やかな音色が音楽に寄り添って、かつての田園風景に誘います。超スローテンポで始まる前半。第2楽章が特に遅い。一方、第5楽章は次第に少しずつ速くなっていってしまう。しかし、それはテンポを支える内容の濃さを持っている事にほかならない。
 フルトヴェングラーの音楽を讃えて、「音楽の二元論についての非常に明確な観念が彼にはあった。感情的な関与を抑制しなくても、構造をあきらかにしてみせることができた。彼の演奏は、明晰とはなにか硬直したことであるはずだと思っている人がきくと、はじめは明晰に造形されていないように感じる。推移の達人であるフルトヴェングラーは逆に、弦の主題をそれとわからぬぐらい遅らせて強調するとか、すべてが展開を経験したのだから、再現部は提示部とまったく変えて形造るというような、だれもしないことをする。彼の演奏には全体の関連から断ち切られた部分はなく、すべてが有機的に感じられる。」とバレンボイムの言葉を確信しました。これが没後半世紀を経て今尚、エンスーなファンが存在する所以でしょう。

フルトヴェングラーだけが成し得た、人間感情の吐露が神々しさと凌ぎ合っているところに魅力を覚えるのです。

通販レコードのご案内US HMV LHMV1066 フルトヴェングラー/ウィーン・フィル ベートーヴェン 交響曲第6番「田園」

US HMV LHMV1066 フルトヴェングラー/ウィーンフィル ベートーヴェン 交響曲第6番「田園」 本盤聴くに際して戦後10数年しか経過していないのに大戦を戦った敵国の20世紀で最も偉大な指揮者のひとり、ヴィルヘルム・フルトヴェングラーを最高の指揮者と見なしていた証左と思える傑作盤 ― 米国はフルトヴェングラーを国の歴史の激動の時代を通じて、彼自身を偉大なドイツの音楽の伝統の忠実な守護者と見なし、決してスコアへの彼のアプローチはヒットラーのように独裁的ではなかったと感じ取っていたことが本盤からぷんぷん匂います。
戦後のスタジオ録音でフルトヴェングラーの録音の中では音が良い。 ― 一概にフルトヴェングラーの音が悪いというのは、演奏された響きに対して録音の響きが浅いのだ。 ― フルトヴェングラーの EMI 録音のなかでは音の彫りが深く、ヌケが良くウィーン・フィルの弦楽、木管、ホルン等が美しく聴こえます。フルトヴェングラーの音に悩まずに済むレコードです。

1952年11月ウィーン楽友協会大ホール、フルトヴェングラー晩年のウィーン・フィルとの「田園」スタジオ正規録音です。

プロダクト

品番
34-27137
レコード番号
LHMV1066
作曲家
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
オーケストラ
ウィーン・フィハーモニー管弦楽団
指揮者
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー
録音種別
MONO

1952年11月ウィーン楽友協会大ホールでのスタジオ録音。

販売レコードのカバー、レーベル写真

US HMV LHMV1066 フルトヴェングラー/ウィーンフィル …
US HMV LHMV1066 フルトヴェングラー/ウィーンフィル …
米国HMV社製, フラット MONO (190g)重量盤, Stamper E3RP-5342 1S/1S。

コンディション

ジャケット状態
M-
レコード状態
EX+
製盤国
US(アメリカ合衆国)盤

通販レコード

詳細の確認、購入手続きは品番のリンクから行えます。
  • オーダー番号34-27137
  • 販売価格3,300円(税込)
ヴィルヘルム・フルトヴェングラーは、つねにトスカニーニ、ワルターと並称される20世紀最大の巨匠であるが、その役割は、ただ指揮者として偉大であったというばかりでなく、唯物的感覚的な今日の音楽認識世界のなかで、正統的ロマン主義を意義づけ、音楽の思弁的有機的意味を復活した、というような点でも歴史的存在なのである。

フルトヴェングラー年譜

1886年(明治19) 0歳
1月25日、ベルリンにて誕生。父は高名な考古学者アドルフ・フルトヴェングラー(1853~1907)。
1906年(明治39) 20歳
2月19日、カイム管弦楽団(現在のミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団)を指揮してデビュー。ベートーヴェンの“献堂式”序曲とブルックナーの交響曲第9番を演奏。
1922年(大正11) 36歳
1月23日に急逝したアルトゥール・ニキシュ(1855~1922)の後任として、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団(1928年まで)およびベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の常任指揮者に就任。
1926年(大正15) 40歳
10月16日、初録音。曲目はウェーバーの歌劇“魔弾の射手”序曲。
1927年(昭和2) 41歳
フェリックス・ワインガルトナー(1863~1942)の後継としてウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の常任指揮者に就任(1930年まで)。
1933年(昭和8) 47歳
9月15日、プロイセン枢密顧問官に就任。11月15日には帝国音楽院副総裁に就任。
1934年(昭和9) 48歳
11月25日、ドイッチェ・アルゲマイネ・ツァイトゥンク日曜版に「ヒンデミット事件」と題した論文を投稿。ヒンデミットの歌劇“画家マチス”を上演禁止したナチスと対立。12月5日、プロイセン枢密顧問官および帝国音楽院副総裁を辞任。1935年3月に両者和解し、指揮台に復帰する。
1937年(昭和12) 51歳
10月8日と11月3日、戦前最高の名盤と謳われたベートーヴェンの交響曲第5番を録音。
1942年(昭和17) 56歳
4月19日、ヒトラー生誕前夜祭でベートーヴェンの交響曲第9番を指揮。
1944年(昭和19) 58歳
12月、戦災に苦しむ同胞のためウィーン、ムジークフェラインザールにてベートーヴェンの交響曲第3番“英雄(エロイカ)”を放送用に録音。1953年にアメリカ、ウラニア社がレコード化し「ウラニアのエロイカ」として有名な録音となる。
1945年(昭和20) 59歳
1月28日、ウィーン・フィル定期演奏会へ戦前の最後の出演。1月30日にウィーンを発ちスイスへ亡命。第2次大戦終結後、連合軍から戦時中のナチ協力を疑われ、演奏禁止処分を受ける。
1947年(昭和22) 61歳
5月25日、「非ナチ化」裁判の無罪判決をうけ、戦後初めてベルリン・フィルの指揮台に立つ。曲目はベートーヴェンの交響曲第5番“運命”、同第6番“田園”ほか。
1948年(昭和23) 62歳
10月24日、ベルリンでブラームスの交響曲第4番を指揮。実況録音が巨匠没後の1959年にLP化され、同曲最高の名演の一つと言われるようになる。
1951年(昭和26) 65歳
7月29日、バイロイト音楽祭再開記念演奏会でベートーヴェンの交響曲第9番を指揮(7月29日)。このときの録音は彼の没後にLP発売され「バイロイトの第9」として有名になる。
1952年(昭和27) 66歳
11月26、27日、EMIへベートーヴェンの交響曲第3番“英雄”をセッション録音。同曲録音集、また巨匠のセッション録音中でも屈指の名盤との評価を得る。
1953年(昭和28) 67歳
5月14日、DGへシューマンの交響曲第4番をセッション録音。巨匠の最も優れたレコーディングとして知られるもので、音楽之友社刊『新編名曲名盤300』でもこの曲のベスト・ワンとして推されている名盤。
1954年(昭和29) 68歳
11月30日、ドイツ、バーデン=バーデンにて肺炎により死去。

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音楽が影響をもたらすものはない/愛されていると意識すること〜愛の讃歌 エディット・ピアフのすべて

音楽が影響をもたらすものはない/愛されていると意識すること〜愛の讃歌 エディット・ピアフのすべて

「二人分の人生を生きたわ」と自らを回想したほど。波乱に満ちた人生を送ったピアフの全て。グラミー賞名誉賞を受賞した「ばら色の人生(La Vie En Rose)」からラスト・ソングまでをヒット曲で追体験する。

FR COL C152-12430/2 エディット・ピアフ 愛の讃歌

通販レコードのご案内《仏パテ・マルコーニ盤》FR COLUMBIA 2C152-12 430/2 エディット・ピアフ 愛の讃歌

「愛の讃歌」「ばら色の人生」など、数々の名曲を残したフランスの国民的シャンソン歌手、エディット・ピアフ。彼女の死後1973年に発売された、3枚組ベストアルバムです。1946年の「ばら色の人生」から、1963年最後の曲「ベルリンの男」まで、ピアフの一生を年代別にヒット曲で追った構成となっています。仏パテ・マルコーニ制作盤。盤の状態も良く、第2面7曲目以外ほぼノーノイズです。
  1. Side-1
    1. La Vie En Rose
    2. Les Trois Cloches
    3. C’Est Merveilleux
    4. Un Refrain Courait Dans La Rue
    5. J’m’en Fous Pas Mal
    6. Un Homme Comme Les Autres
    7. Le Prisonnier De La Tour
  2. Side-2
    1. Bal Dans Ma Rue
    2. Hymne à L’Amour
    3. Il Fait Bon T’Aimer
    4. La Fête Continue
    5. Le Noel De La Rue
    6. Padam… Padam…
    7. Bravo Pour Le Clown !
  1. Side-3
    1. Johnny Tu N’es Pas un Ange
    2. L’Effet Qu’tu M’fais
    3. La Goualante Du Pauvre Jean
    4. Sous Le Ciel De Paris
    5. Pour Moi Tout’Seule
    6. C’est A Hambourg
    7. L’Accordéoniste
  2. Side-4
    1. Les Amants D’un Jour
    2. L’Homme à La Moto
    3. Comme Moi
    4. Salle D’attente
    5. La Foule
    6. Je Sais Comment
    7. Mon Manège à Moi
  1. Side-5
    1. Milord
    2. Non Je Ne Regrette Rien
    3. Mon Dieu
    4. Les Amants Merveilleux
    5. Les Mots D’amour
    6. Toujours Aimer
    7. C’est Peut-être ça
  2. Side-6
    1. Exodus
    2. Marie Trottoir
    3. Les Amants – Edith Piaf; Charles Dumont
    4. Le Diable De La Bastille
    5. A Quoi ça Sert L’amour
    6. Le Chant D’amour
    7. L’homme De Berlin
 音楽はその日一日をいい気分にしてくれたり、ちょっとした気分転換ができます。しかし音楽には、テンションを上げてもエクササイズを促したり、痛みを紛らわせることはあっても、怪我を癒す力はありません。「戦争をやめさせるための音楽」というテーマで、3月18日にTokyoFMで放送された番組で村上春樹さんは、音楽に戦争をやめさせるだけの力があるのか?正直言って、残念ながら音楽にはそういう力はないと思います。でも聴く人に「戦争をやめさせなくちゃならない」という気持ちを起こさせる力はあります。と前置きして、広い意味での反戦歌を含む数曲をセレクションしていました。1990年代には、「モーツァルトを聴きながら勉強すると、テストでいい点数が取れる」という研究結果が広く知られていましたが、最近ではオフィスワーカーの生産性向上に最適な音楽など存在しない、ということです。
 ライヴはパフォーマンスを楽しみに行くのではないでしょうか。20世紀最大のシャンソン歌手と言われたエディット・ピアフは1915年軽業師の父と路上の歌手を母に、パリの下町で生まれる。幼児から父に連れられて、場末の町から町を歌って歩いた。ピアフ10歳のとき、父親が病気になった。ピアフは街頭で「ラ・マルセイエーズ」を歌った。それで、お金を稼ぐことができた。18歳のとき、ルイ・ルプレに見いだされて、モーム・ピアフの名でデビュー。たちまち大スターとなった。生涯に280ものレコーディング曲を残し、とりわけ「バラ色の人生」(La Vie En Rose)と「愛の讃歌」(Hymne à L’Amour)は世界的なヒットとなった。ただし、華やかな男性遍歴、殺人容疑や交通事故、麻薬と酒に溺れた日々。「二人分の人生を生きたわ」と自らを回想したほど。波乱に満ちた人生を送った。
 ピアフの恋愛と歌はほとんどいつも一緒。だから、ピアフが歌った歌をたどれば、誰と恋愛関係にあったのかが分かる。ピアフによって才能を見出された男たちは、ピアフが次の恋に落ちても、彼女から去ることはなく、友人関係を続け、ピアフのためのシャンソンを提供し続けた。だから、その人数は減ることはなく、増える一方だった。
 恋に溺れ、破天荒な生活を送り、身体を壊し、傷つけば傷つくほどに、彼女が不幸を味わえば味わうほどに、ピアフの歌は凄みと切実さをまし、ファンはピアフへの愛情を募らせ熱狂し、その熱狂を受けてピアフは満たされた。ピアフは、とにかく愛し愛されている実感がほしかった。歌手には、聴衆、ファンの存在は不可欠だ。歌が命であるピアフにとって、聴衆はその命を育んでくれる存在だった。愛の実感がなければ、生きている実感が得られない。だから、ピアフは聴衆を大切にした。一つ一つの舞台に全力を投じるだけではない。彼らが喜ぶような人生を全力で生きた。
 ピアフが亡くなったのは、1963年。47歳の若さだった。ペール・ラシェーズ基地にお墓がある。彼女のそのライフスタイルゆえに、カトリック教会のパリ大司教は葬儀におけるミサの執行を許さなかったが、その葬式には4万人以上のパリ市民が殺到し、パリ市内は大渋滞になったそうです。死はその翌日に公表されたが、同日に友人のジャン・コクトーが死去した。ピアフの死に衝撃を隠せず「何ということだ」と言いながら寝室へ入りそのまま心臓発作で息を引き取ったという。シャルル・アズナブールは第二次世界大戦後、パリの交通が完全にストップしたのはピアフの葬儀の時だけだったと述懐している。
 ピアフの人生は品行方正ではないから、道徳の教科書にのることはないだろう。今日、ピアフはフランスで最も偉大な歌手の一人として記憶され、尊敬されている。フランスではいまだに彼女のレコードが売れ続けている。ピアフの歌も人生も、熱くて思いから、人生をただ軽やかに行きたいと願う人にとっては、少しうっとうしいかも知れない。彼女の生涯は悲劇的な私生活と一連の名声、そしてステージ上で轟くような力を備えた声と華奢で小さな姿がコントラストとして現れたものであった。
 聴かれるための音楽じゃないもの。サティの家具の音楽であり、ラヴェルのボレロがそうでした。ピアフがナイト・クラブのマネジャーだったルプレに見出された頃、アメリカで創業した「ミューザック(Muzak)」という企業がBGMを普及させるために盛んにアピールしていたのが、「BGMを流すことで工場の生産力が上がる」という売り文句でした。つまり、BGMは「工場の作業中に流すために誕生した」ものです。当時のイギリスにおいても音楽と工場労働の関係性は注目されており、「工場で音楽を流すことで生産性が6~11%上昇した」との研究が報告されています。この結果を受け、BBC(英国放送協会)が「Music While You Work(労働者のための音楽)」というプログラムを放送開始。この番組は全英90%もの工場で利用され、実際に「集中力が高まり、事故が減少した」との効果が認められました。
 日本において最初に労働環境でのBGMを本格的に導入したのは、1958年のこと。「ナショナル(現・パナソニック)」の工場で、BGMサービスが開始されました。そして3年後の調査の結果、97%の従業員がサービスの継続を希望し、「仕事が楽しくなった」「時間が過ぎるのが早くなった」「病欠や欠席が減った」「怪我が少なくなった」などなど好評で、ストレスで診療所に訪れる職員が3割減少したそうです。「ポーラ化粧品静岡工場」「東芝深川工場」「ソニー厚木工場」などで、BGMを導入されていきます。ここで言われているBGMを、現在有線放送で聞こえてくるBGMと混同しないでください。映画音楽や、バンド演奏ではなく、流行性の音楽や好き嫌いが起こる音楽ではありません。著作権も問題されない、専門の作曲家による24時間、365日途切れるところのない音楽です。サティの家具の音楽や、ラヴェルのボレロが延々と繰り返されるのをイメージしてもいいでしょう。それはレンタルで提供され、季節ごと、天候ごとに多様にシリーズが有りました。
 「騒音」は空調換気系統の室内騒音であったり、室外機やポンプ等の屋外に設置された機械からの騒音であったりします。テレマン作曲の「食卓の音楽」は、様々な楽器編成の音楽で変化が在り、すべてを聴くには4時間かかりますが、音楽の愉悦に浸りながら食器の物音や、咀嚼する音を気にしないで食事を楽しめたでしょう。喫茶店や、レストランでレコードが利用されるのは蓄音機が普及する、昭和5年からです。「女ボーイ」と呼ばれた女給さんが、店頭に据えつけられた手回し蓄音機でジャズなどを鳴らして、お客を呼び入れていました。
 休憩時間にコーラを飲みたくなる気分になる、仕掛けをしたアメリカ映画もありました。最近「モスキート音(1.7KHz程度の音)を流すことによって若者のたまり場になることを防ぐ」というような話題がありますが、これは20歳程度の人までが聞き取ることができる高周波音を発することによって不快感を与え、長居させないようにする手段の一つになっているのです。そう、喫茶店やレストラン、スーパーでのBGMの目的はそれぞれです。聞き耳をたてさせるクラシック音楽は適しません。BGMの音量が小さすぎると、BGMが掻き消されて演出効果は見込めず、かといって音量を上げるだけでは、店内がうるさくなるだけの不快な環境をつくりだしてしまうことが懸念されます。男性の方が女性より大きい音量を快適と感じることは、過去の研究で示されており、さらに、年齢層が上がるにつれて、快適な音量は明らかに上昇することも示しており、客層属性に合わせた音量調節も新たな演出手法になる。スーパーは商品搬送音や、他の客の会話や物音が増します。購買意欲を促す効果も大事です。気になる音楽ジャンルにならないもので、リズムのある音楽が重要です。カフェでは、回転率を上げるランチタイムにはボサノヴァはいいでしょうが、客単価を上げる時間には食欲を増進させる工夫が必要でしょう。メロディーが穏やかな、ヒーリング曲では、睡眠を誘導します。気持ちを内面にも向けてしまいますから、ヨガには向きますが、ポップス歌謡が和やかな雰囲気で、会話をうまく引き出すでしょう。聞こえるか聞こえないかという音量は暗騒音に等しく思えます。ドライブには穏やかな曲、会話が聞き取りづらいぐらいが心地よく、リズムが一様な音楽は危険だとされています。
 事務所だから、音楽は必要ないと言われたこともあります。銀行や病院、魚市場ではどうでしょうか。退屈さを紛らわせ、作業者の注意力を維持するので、工場での音楽は、生産性向上に役立つかもしれません。しかし、じっくり考えたり、認知力を駆使したり、複雑な問題を解決したりすることが必要な仕事の場合、音楽の生産性向上効果はまったく違ったものになります。数字を使ったり、何かの順番を覚えたりする勉強をしているときに音楽を聴くと、頭に入りにくいというものです。よく知っていて好きな曲なら、作業を楽しくしてくれ、生産性向上につながるのではないかと。その実験の結果、最も良かったのは、何も聴かない人たちだったのです。音楽が記憶力や情操にいいというのなら、授業中にイヤホンつけていてもいいでしょうにね。
音楽には人を幸せにする効果があり、元気や勇気を与えてくれるからです。生産性のためには何も聴かないほうがよいとわかっても、聴きたい人はいるでしょう。生産性を最大化しつつ好きな音楽を聴きたいなら、2~3時間ごとに15分間の音楽休憩を取れば生産性を上げることは、他の研究でも示されています。私たちは、知っている音楽を聴くと長期記憶を司る脳の海馬が刺激されます。そして、かつてその曲を聴いたときに体験したことなど、関係のある記憶が引き出されるのです。もし、何か暗記しなければいけないことがあるのになかなか覚えられない場合は、最初に覚えようとしたときに聴いていた音楽があれば、それを聴き続けるとうまくいくかもしれません。
運動をするときに音楽を聴くとプラスに働くことがわかっています。それは、音楽が疲労から気をそらしてくれるからで、最も効果的なテンポは1分間に120~140ビートだとか。これは、一般的なアップビートのダンスミュージックの速さです。音楽が免疫力アップに役に立つということは、音楽を聴いて気分が良くなると、生理学的な変化が起こり、それがストレスの軽減や免疫力アップにつながるからです。生産性を上げるために疲れを感じさせなくしたいときには、エクササイズの場合と同じで、テンポの速い音楽は脳の動きを助けるようです。お気に入りのポップミュージックを聴いてみてください。音楽の種類を変えることで、疲れを感じにくくなります。どのような種類の音楽を聴いてもドーパミンは分泌されるので、ムードを高揚させる効果はあります。

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愛がそこから湧き出るように、その音符を愛してください*バルビローリ指揮BBC響 ベートーヴェン・交響曲第3番《英雄》

愛がそこから湧き出るように、その音符を愛してください*バルビローリ指揮BBC響 ベートーヴェン・交響曲第3番《英雄》

通販レコードのご案内バルビローリのベートーヴェンは比較的珍しく、稀少レパートリーのコレクターズアイテム。

GB EMI ASD2348 バルビローリ ベートーヴェン・交響曲3番「英雄」《英初期カラー・スタンプ・ドッグ盤》GB EMI ASD2348 バルビローリ ベートーヴェン・交響曲3番「英雄」 バルビローリ卿晩年の演奏ですが、音楽は冒頭から表現意欲にあふれ、遅いテンポの中にさまざまな要素が、丹念かつドラマティックに描き込まれて情報量はとにかく膨大。この指揮者が元来、劇的なものへの強い志向を持っていた事を十分に窺わせるユニークな名演です。
 “良質なワインのように、年を経るに連れて芳醇な味わいを醸しだした指揮者”と評されるように、バルビローリは典型的な大器晩成型で、極めてヒューマンな人柄とリハーサルのたびごとに『その音符を愛してください、愛がそこから湧き出るように』と楽員に呼びかけたという音楽への奉仕者の姿は、聴衆と楽員の双方から敬愛を浴びた。
 1967年ステレオ録音の『英雄』は、ロマン主義的なベートーヴェン ー しかも〈ロマン主義的傾向〉、ロマンティックな情緒と言い換えたほうが理解しやすいだろう ー がデフォルメされて表現されている。激しく好みの分かれる演奏だろう。この演奏は、バルビローリの音楽を愛する人々でなければ、なかなかに容認できない程の個性を備えており、この演奏によって、場合によってはベートーヴェンのこの交響曲を誤解してしまうという危険さえ孕んでいるとも言える。しかし、わたしはここに ー 別項を立ててもいいくらいに ー 拘りたい。折しも同時期に起こる〈古楽器演奏〉それを尻目に徹頭徹尾、晩年のバルビローリ流に染め上げられた良く歌い、伸びやかな、発見も有るベートーヴェンだ。
 際立って長いのが第2楽章であり、音楽が止まってしまうのではないかと思うほどギリギリ瀬戸際のテンポで、一音一音を慈しむかのように音を紡いでゆくそのスタイルは、彼のマーラーにもつながるような節がある。進めば進むほどテンポが遅くなり、それはあたかも大地のうねりのようである。しかし決してテンションが下がることはなく、聴く者の耳を離さないパワーと緊張感と魅力に溢れている。ウィーン・フィルは都合がつかなかったのか、彼が後世に遺したいベートーヴェンを演るには当時のハレ管では崩壊しただろう。そこでBBC交響楽団の技量と底力に期待し、最善の可能性を感じたのだろう。遅咲きの狂い咲き、ならぬ。翌年急逝する最後の大輪、ギリギリのチャンスだったのだ。

バルビローリのベートーヴェンの交響曲録音は意外に少なく調べた限りでは次の5回となります。
 ベートーヴェンの交響曲第4番:ニューヨークフィル(1936年録音)/交響曲第5番:ハレ管弦楽団(1947年録音)/交響曲第1番:ハレ管弦楽団(1958年録音)/交響曲第8番:ハレ管弦楽団(1958年録音)/交響曲第3番:BBC交響楽団(1967年録音)。
 この時代の巨匠と言われた指揮者のなかでは、異例と言っていいほどの少なさです。そして、最もバルビローリらしさが炸裂しているのが、この「エロイカ」でしょう。スローなテンポで朗々と歌われる「エロイカ」は、バルビローリだからこそ成し得た名演だと思います。是非、一度聴いて下さい。

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真空管アンプで楽しみたい名曲名盤レコード〜オリンピックなら金メダル級のデッカ・ロンドンのベスト100 定番16〜20

真空管アンプで楽しみたい名曲名盤レコード〜オリンピックなら金メダル級のデッカ・ロンドンのベスト100 定番16〜20

往年のまさに定盤中の定盤として一世を風靡した盤の日本国内初出盤。アナログ的で引き締まった密度のある音と音色で、楽音も豊か。情報量が多く、対旋律の細部に至るまで明瞭に浮かび上がってくる。高域は空間が広く、光彩ある音色。低域は重厚で厚みがある。オーケストレーションが立体的に浮かび上がる。モノクロではなくこんなにカラフルで立体的な音響。
再生音だけではなく、半世紀以前制作盤とは思えない状態と豪華装丁には驚かれるとおもいます。ハンドメイドの余韻が感じられます。是非英国オリジナル盤所有する方、比較試聴して頂きたい。

低評価に放置されていた国内最初期盤に、こんな良い音刻まれていたのか!と吃驚する。

通販レコードのご案内JP LONDON SLC1646 ハンス・シュミット=イッセルシュテット/ウィーン・フィルハーモニー管 ベートーヴェン 交響曲第6番「田園」/エグモント序曲

自然に対する讃美をのびやかに再現した《田園》。
  • JP LONDON SLC1646 イッセルシュテット/ウィーンフィルハーモニー管 ベートーヴェン 交響曲第6番「田園」/エグモント序曲
  • ベートーヴェン屈指の人気曲をドイツの名指揮者シュミット=イッセルシュテットが名門ウィーン・フィルを指揮し、ドイツ音楽の伝統を踏まえた演奏で再現しています。
    録音はハイファイとして評価が高かった当時の英デッカの特徴である、高音弦のややきらびやかなサウンドに仕上がっています。
1967年4月ウィーン録音。

通販レコードのご案内JP LONDON SLC1143 アンセルメ/スイスロマンド管 チャイコフスキー バレエ音楽「白鳥の湖」ハイライト

アンセルメが最も得意としたロマンティック・バレエを代表する《白鳥の湖》の聴きどころを一枚に収めたアルバム。
  • 古今東西のバレエ音楽の中でも最も普遍的な人気を獲得している名作が、チャイコフスキーの作曲した3作品です。スイス生まれの大指揮者アンセルメが録音した、名盤の誉れ高い全曲盤からの抜粋。「バレエ音楽の神様」と呼ばれたアンセルメの豊富な経験に裏付けられた巧みな演奏は、華やかな舞台を彷彿とさせる楽しさに満ちています。
  • JP LONDON SLC1143 アンセルメ/スイスロマンド管 チ…
1959年6月ジュネーヴ、ヴィクトリア・ホール録音。
どこの国の音楽を演奏するときでも、オーケストラは、常に美しく高鳴らなければなりません

 1978年の夏にスイスを訪れた志鳥栄八郎に、スイスの音楽関係者のひとりが、こう言ったとのことだ。「いまスイスの音楽界は、太陽が沈んで、暗闇の状態です。」この太陽がエルンスト・アンセルメであることはいうまでもない。
 これほど、生前のアンセルメの存在は巨大だったし、その功績も、はかりしれないものがあったのである。だからこの、アンセルメ没後10年を記念して、ジュネーブで“アンセルメ国際指揮者コンクール”が開かれるようになった。
 アンセルメは、1883年にスイスのヴェヴェイで生まれ、1969年の2月に、86歳の天寿をまっとうした、スイスの誇る世界的な大指揮者である。青年時代に数学を学んだが、その後、指揮者の道を選び、1918年にスイス・ロマンド管弦楽団を創設し、1968年の秋に勇退する約50年の間に、このオーケストラの実力を世界的な水準にまで引き上げたのであった。ひとりの指揮者が、約半世紀も同じオーケストラを指揮するということは、驚倒すべき記録で、歴史上、まだ数人しかその例を見ない。アンセルメにとって、スイス・ロマンド管弦楽団は、まさに、自在に演奏できる“愛器”のようなものだったのである。
 彼は、世紀のバレエ興行師と言われたバレエ・リュッスの主宰者ディアギレフと親交を結んでから、ドビュッシー、ラヴェル、オネゲル、マルタンらとも親しくなり、こうした一流の作曲家たちの作品を、数多く初演している。こうしたところをみても、この巨匠の体には、近代・現代音楽の歴史が、深く彫り刻まれていたといってよい。
 アンセルメは、フランス、スイス、イタリア、スペイン、ロシアの音楽を得意としていたが、ドイツ音楽にも深い理解を示していた。そして、これらの音楽を、いつも客観的な態度で見つめ、精密な設計で組み立て、表情豊かに、しかも光彩陸離にまとめあげるのを得意としていた。
 彼は、2度来日しているが、亡くなるわずか半年前の1968年の夏に来日した時、アンセルメと京都を旅した志鳥は、その時アンセルメが語った、「ラテン系の音楽とゲルマン系の音楽とでは、もちろん、音楽の内容も、また響きも、大いに違います。しかし、どこの国の音楽を演奏するときでも、オーケストラは、常に美しく高鳴らなければなりません」といった言葉を、思い出すということだった。このように巨匠は、いつも〝美しい響き〟を追究していた人なのであった。

1.比類なき広大な周波数レンジ(10Hz~35KHz)、2.めざましいトランジェント特性(卓越した解像度)、3.迫真のエネルギー感(瞬発力ある圧倒的な迫力)、4.低歪率(清澄な透明感、混濁のない音質)、5.アナログの精密度(キメが細かい、なめらかな肌触り)等のクオリティを有し、特別高品質材料を使用した超重量レコード(180g)に特別限定プレスと謳われた宣伝文句は30年前は「誇大広告」と不審に思いましたが、オーディオ装置止揚した故か、やはり一級のオーディオファイル盤として再認識。

超一流アーティストで構成した、クラシックのベーシック・ライブラリー。DECCA黄金時代の名盤が勢揃い。

通販レコードのご案内JP LONDON SLC4473 スタンリー・ブラック/ロンドン・フェスティヴァル管弦楽団と合唱団 大いなるロシア!

フェイズ4の華やかな録音が世界各国の美しいメロディーをさがしました。楽しいお国めぐり、今回は……
  • 1960/70年代に君臨したムード・ミュージックの雄、スタンリー・ブラック。ロシアものともなれば極めつけ。ロシア民謡をはじめとするお馴染みの旋律が雄大なサウンドに変身。こういう徹底して真剣にドラマティックな造り方は、今となっては生れ得ない貴重なもの。とくに東西という枠組がなくなりつつある現在では。
  • JP LONDON SLC4473 スタンリー・ブラック/ロンドンフ…
  1. Side-1
    1. メドウランド
    2. 二つのギター
    3. モスコーの夜は更けて
    4. バラライカで
  2. Side-2
    1. 剣の舞
    2. 黒い瞳
    3. トレパーク
    4. ヴォルカの舟歌
    5. バーバヤガーの小屋〜キエフの大きな門

この録音で用いられた《Phase 4 Stereo》はDeccaが1960年代初頭、他社に先駆けて導入した20チャンネル・マルチトラック収録。メカ好きで有名だったストコフスキーはポピュラーやイージー・リスニングの分野で採用されはじめていたPhase 4 Stereo(フェイズ・フォー・ステレオ)方式を自身の録音に応用しようと提案。そのため、レコーディング・スタッフもDeccaの通常のクラシック収録とは違う、専門チームが当たったといいます。

通販レコードのご案内JP LONDON K15C9087-8 クナツパーツブッシュ/ウィーン・フィル ワーグナー:楽劇「ワルキューレ」第1幕/ヴェーゼンドンクの歌(第4面)

今もって絶大な人気を誇るドイツの名指揮者ハンス・クナッパーツブッシュ(1888-1965)の数少ないDECCAのステレオ音源から、代表盤のひとつであるワーグナー作曲《ヴァルキューレ》第1幕。クナッパーツブッシュは、ワーグナーの聖地バイロイトで開催される「バイロイト音楽祭」に於いて、1951年~60年代前半までほぼ毎年登場し、数々の伝説的名演を残したことで広く知られています。
  • JP LONDON K15C9087-8 クナツパーツブッシュ/ウィーンフィル ワーグナー:楽劇「ワルキューレ」第1幕/ヴェーゼンドンクの歌(第4面)
  • この楽劇《ヴァルキューレ》第1幕の録音にあたっては、当時のDECCAの名プロデューサー、ジョン・カルショウが、稀代のワーグナー歌手として君臨するも、1953年にはオペラの舞台から引退していた晩年のキルステン・フラグスタート(ソプラノ)を説得を重ねて起用した貴重な録音ということでも当時話題になりました。
なお、第4面には、20世紀最高のワーグナー・ソプラノの一人と言われるキルステン・フラグスタートの《ヴェーゼンドンク歌曲集》を収録。クナッパーツブッシュ指揮ウィーン・フィルの美しい伴奏と共に感銘深い歌唱を聴かせてくれます。名歌唱の数々は、美しさ、スケール、洗練のすべてにおいて非の打ちどころがなく、録音当時62歳だったとは思えない、圧倒的な完成度を持って描かれています。
1956年6月(ヴェーゼンドンク歌曲集)、1957年10月ウィーン、ゾフィエンザール録音。
キルステン・フラグスタート(ジークリンデ:ソプラノ)、セット・スヴァンホルム(ジークムント:テノール)、アルノルト・ヴァン・ミル(フンディング:バス)

通販レコードのご案内JP LONDON L25C-3033 ショルティ シカゴ交響楽団 ムソルグスキー・展覧会の絵/ラヴェル・クープランの墓

ムソルグスキーの独創的なピアノ作品をラヴェルが華麗にオーケストレーションした『展覧会の絵』。
  • 迫力満点のオーケストラの醍醐味がたっぷりと味わえる一枚。1980年録音の本盤演奏はロシア指揮者による土俗っぽいものではなく、かと言って洒落たものでもないけれど、ショルティの研ぎ澄まされたバランス感覚とヴィルトゥオーソ集団のシカゴ響による完璧なアンサンブルにより、重量感と透明感が同居した圧倒的な演奏です。
  • JP LON L25C-3033 ショルティ ムソルグスキー・展覧会…
1980年5月5-8日シカゴ、メディナ・テンプル録音。

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名曲名盤縁起 アラウのバッハ演奏から発散された明るい香気 J.S.バッハ〜パルティータ第2番より「サラバンド」

名曲名盤縁起 アラウのバッハ演奏から発散された明るい香気 J.S.バッハ〜パルティータ第2番より「サラバンド」

南米出身の名ピアニスト・アラウ没 ― 1991年6月9日

FR PHIL 412 099-1 クラウディオ・アラウ リスト・超… 誰が決めたかは定かで無いが、「南米生まれの3大ピアニスト」がいる。アルゼンチンのマルタ・アルゲリッチとダニエル・バレンボイム、そして1991年の今日他界したチリのクラウディオ・アラウだ。アラウは十代前半でヨーロッパに渡り、ベルリンの音楽院で才能を磨いたせいか、大得意にしたリスト以外では、モーツァルト、ベートーヴェン、シューマン、ブラームスと並ぶドイツ正統派のレパートリーに、ドイツ人以上にドイツ的な演奏を聴かせた。

パルティータ(Partita)【1726~31年作曲】
 この作品は「イギリス組曲」や「フランス組曲」と同様、クラヴィーアのための大組曲集である。1726年から作曲され、個別に出版してきた作品を1731年にまとめて出版したと言われているがはっきりとは分かっていない。この作品は傑作として名高い上に演奏難度が高く、出版当時から多くの賞賛を得続けてきた。
 例えば19世紀のバッハ研究の音楽学者であったフォルケルも「美しく、響き豊かで表情に富み、いつまでも新鮮さを失わない」と賞賛している。ちなみにパルティータとは組曲とほぼ同じ意味であるが、バッハ自身は組曲よりもパルティータの方がより自由度が高いものと考えていたようである。
NL PHIL 6747 003 クラウディオ・アラウ ショパン・ピ… アラウが最後に録音したのは、ドイツ音楽の開祖といえる大バッハの《パルティータ集》だったので、彼の白鳥の歌として第2番の「サラバンド」を聴こう(YouTube動画の13分51秒から)。バッハのパルティータは性格の異なる舞曲を幾つか並べた組曲形式の音楽。この「サラバンド」は荘重な音楽だが、どこかラテン的な趣がある。アラウの演奏から明るくほのかな香気が立ち上るのは、南米人ならではのリリシズムのせいであろう。

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