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正しい表現をするということ*唯一の共演 リヒター=ハーザー、カラヤン指揮ベルリン・フィル ブラームス:ピアノ協奏曲第2番

正しい表現をするということ*唯一の共演 リヒター=ハーザー、カラヤン指揮ベルリン・フィル ブラームス:ピアノ協奏曲第2番

ルーツを持つことは大切で、敬意を払って誇るものです。

 音楽は世界共通の言語です。国も、性別も職業も、宗教も歌ったり、楽しんだりすることに関わらない。様々な国の音楽を聴いて、その国に想いを馳せ、その曲自体を楽しむことは、まことに正しいし、音楽の持つ偉大な力のひとつだと思います。音楽を聴いて幸せな気持ちになったり、癒されたりする。何より、生きる喜びを人とシェアできるのが音楽の素晴らしさです。
 しかし、言葉には様々な種類の言語があり、知らない言語との会話は理解できない。同じ九州内に生活していても、まともな会話にならないことも有るでしょう。それなのに、一方で音楽が「世界共通語」であるという誤った認識が従来よりある。音楽を楽しむだけなら、それで充分なのですが音楽をプレイする立場がそれでは困る。
『ルーツは誰ですか』と、2016年9月、長崎・佐世保で活動しているフルート奏者に問うた。ところが彼女の取り巻きが憤りを込めて「彼女の音楽は何かに似ているというものではない」と得意気に答えた。
 ポロネーズはどういう踊りかを知ることがショパンの正しい演奏の理解になると勧められるのは今では良く有ること。チャイコフスキーのロシアの風土はトレパークが大事だ。ベートーヴェンの旋律はウィーンの民謡を借りている。モーツアルトのきらきら星変奏曲はフランスの遊び歌だし、初めてモーツアルトを聴いたトルコ人は、こんな子供だましが音楽なのか、といって笑ったそうだ。
 同じ西洋の音楽であっても、ベートーベンばかり聴いていて初めてバッハを聴いたときは全く違う音楽のような印象を受ける。同じ作曲家であっても初めて聴く曲には、なんだかよく分からないという印象を持つ。何度も聴いている内に、その曲の良さや悪さが理解できるようになる。

「音楽的に弾く(吹く)」と言う意味をとり違えている演奏家は憐れです。

 近代ハンガリー・ヴァイオリン流派の明確な確立は、ブダペストにおいて、イェネー・フバイの教育によって生まれました。フバイは同じハンガリー人のヨーゼフ・ヨアヒム(1831~1907)の弟子でしたが、フランツ・リストとデュオを組み長期間各地を演奏旅行をした。師弟関係にあった同じハンガリー系ユダヤ人ヴァイオリニストの2人、フバイとヨアヒムの違いを探してみると、まず、ブラームス派とリスト派に二極化された当時の音楽界の構図が見えてきます。音楽を演奏するのに大切なメロディー、ハーモニー、リズムは民族や文化、宗教の理解が必要です。それぞれの国の音楽を演奏して、その国の音楽を知った気になってしまうのは、まことにおこがましく、恥ずかしく、恐ろしいことです。
 ヨーロッパ音楽の伝統の何たるかをしっかり把握していないものは、聴いていて虚しいばかりです。それはジャズでも同様です。ジャズには技法と作法があると黒田卓也さんが説いている。ジャズの歴史はクラシック音楽ほどではありませんが、歴史を知っているか知っていないかがミュージシャンには大切だ。インタープレイの相手が、どこの時代が好きなのかという言葉(言語)がわからないと会話ができない。ジャズ・ミュージシャン同士で重要視されている『NOW’S THE TIME』に関心がないと、アドリブもまともに出来ないでしょう。
 それを置き去りにしてしまっている「楽器を弾ける」演奏家が郎党を組んでいるのは、どうしたもんじゃろの。彼らは自分たちが育った街を自慢できるだろうか、胸はって自分の会社を誇れるだろうか。またそれとは別に「音楽的に弾く」と言う意味をとり違えている人を見ました。これは下手をすると一生引きずってしまうでしょうね。ちょっとかわいそう。日本人は器用な民族なので、真似をして良いのです。そして先達に敬意を忘れずに、ルーツを誇りましょう。
 ジャズのライヴでアドリブが、ただのメンバー紹介で、全くアドリブの様式に成っていない演奏は気持ち悪いが、最後で何十秒も長々と音を引っ張っているのも閉口してしまう。それは自分だけのエクスタシーに酔っているだけで、聴き手を疎かにしている演奏だ。音楽を聴いてもらうというのは、どちらが主体なのか、自分たちの満足を満たすのはリハーサルのうちに済ませて欲しいと思う。お金をもらって聴いてもらっていることを忘れてはいけない。特に、プロとして聴衆の方々に、瞬間芸術であるこの「音楽」を提供する場合には、もっと謙虚に、もっと慎重であるべきだと思います。必ずしも、その国、言葉のエキスパートであるべき、と考えるのは適切だとは思いません。ただ、日本人である以上、一流のプレーヤー足り得るためには、器用に逃げないで自分の血の中にない部分については学び取る必要があるのです。どんなに個性的な演奏も、結局は独善的なもので専門家的に聴けば説得力はありません。

通販レコードのご案内 DE C91 052 のジャケ違い。

《英ロイヤルブルー金文字盤》GB COLUMBIA CX1680 カラヤン&リヒター=ハーザー ブラームス・ピアノ協奏曲2番

  • GB COLUMBIA CX1680 カラヤン&リヒター=ハーザー ブラームス・ピアノ協奏曲2番
  • 例えばリヒター=ハウザーの演奏は地味ではあるけれど、細部に至るまで原典を研究しつくした音楽的な表現です。一般には、ケンプやバックハウスの陰に隠れてしまっている存在かもしれませんが、どちらかと言うと彼こそがオーソドックスな伝統を具現できる極めつけの名手だ。二人の名匠と比べてもヒケをとらないどころか、中古オリジナル盤市場では人気盤にあげられることで評判のほどが分かる。その確かなアーティキュレーションに知性を感じる。
 ドイツのピアニストならではと言いたくなるような堅固な構築力、深い陰翳を宿した夢幻性、曖昧に濁さない明確な直截性が、彼のピアノの中では調和している。いわば気骨があり、風格も色気もある、身なりのよい大人の語り口。そこから熱い歌心がこぼれてくる。だからその余韻も単に爽快なだけでは終わらない。
 当然、自己陶酔ではない。作品にフィットした「これしかない響き」の素晴らしさといったら、ヘルベルト・フォン・カラヤンと組んだブラームスの第2番も良い。華やかさの中に固い芯があり、アクセントの付け方が独特。そのピアニズムはカラヤン色に染まらない。

通販レコード詳細・コンディション、価格

COLUMBIA 33CX1680 – BRAHMS – Piano Concerto No 2 – RICHTER-HAASER, KARAJAN

プロダクト

  1. レコード番号
    CX1680
  2. 作曲家
    ヨハネス・ブラームス
  3. 演奏者
    ハンス・リヒター=ハーザー
  4. オーケストラ
    ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
  5. 指揮者
    ヘルベルト・フォン・カラヤン
  6. 録音種別
    MONO
DARK BLUE WITH GOLD LETTERING, MONO 1枚組(160g), Stamper 1N/1N。

販売レコードのカバー、レーベル写真

GB COL CX1680 カラヤン&リヒター=ハーザー ブ…
GB COL CX1680 カラヤン&リヒター=ハーザー ブ…

コンディション

  1. ジャケット状態
    M-
  2. レコード状態
    M-
  3. 製盤国
    GB(イギリス)盤

コロムビア金文字レーベル(Magic Notes Royal Blue Gold Lettering)》モノラルの初版レーベル。濃い青色地に金文字がベースとなっており、中央に大きく COLUMBIA の文字が描かれ、上部にトレードマークの音符がある。33CXの1001から1949までの初版に使われている。コロンビアのモノラルレーベルの代表的なレーベル。

オーダー・リンクと販売価格

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オーダーは 品番 / 34-19171
特別価格 7,040円(税込)
通常価格 8,800円(税込)

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個性は普段着から*イダ・ヘンデル、ベルグルンド、ボーンマス響 シベリウス&ウォルトン・ヴァイオリン協奏曲

個性は普段着から*イダ・ヘンデル、ベルグルンド、ボーンマス響 シベリウス&ウォルトン・ヴァイオリン協奏曲

無二の個性は普段から発散していた ― ダメであれば最初から弾き直して決してつぎはぎはしなかった。

 ポーランド出身、英国の大女流ヴァイオリニスト ― イダ・ヘンデル(Ida Haendel/1928~2020)は、ヨハンナ・マルツィやジネット・ヌヴーと同世代。カール・フレッシュとエネスコに師事し、彼女の演奏をシゲティも絶賛している。1935年ワルシャワで開催された第1回ヴィエニャフスキ国際コンクールで第7位に入賞(1位はヌヴー、2位がオイストラフ)。ヌヴーが49年に飛行機事故で早世したため、戦後のもっとも有名な女性ヴァイオリニストとなった。鋭いテクニックと、ニュアンスに富んだ音色が特徴的だが、気品よりは感情表出の激しさによって、女性ヴァイオリニストの中でも一頭地を抜いている。ヘンデルは幼少よりフレッシュやエネスコといった大家から音楽やヴァイオリンの基礎を学び、8歳でプロムス・コンサートで華々しくロンドン・デビューを飾ったという天才少女。
 ポーランド出身で Muza にはモノラル時代を含め多くの作品が残っていますが録音嫌いで、録音が極端に少ないためキャリアの割に情報は少なく過去の演奏家に錯覚されてそうだが、今も現役で活躍しています。今なお現役で、2008年に来日したときにスタジオで収録したアルバム『魂のシャコンヌ』(RCA BVCC-31116)が発売された。テクニックや艶やかな音色にはいささかの衰えもみせてはいないが、押しつけがましくない正確な感覚によるスタイル、見事なまでに自由なフレージング、楽曲の大きな方向惟に対する鋭い感覚といったヘンデルの資質は、冷静な正確さや小節レベルの 派手さといった部分的なものにこだわっていないからこそ賞賛される。
 ヘンデルは録音の際には決してつぎはぎはしないそうだ。つまり、ダメであれば小品なら最初から、ソナタであれば楽章単位で弾き直すというわけです。必要以上に細部のミスにこだわったような雰囲気は感じられない。
 ざっと500年続いて絶えていない〝ドイツ音楽〟はベートーヴェンからブラームスを中心に、そこにはシューマン。前後にはバッハやブルックナーまで人それぞれに名前が浮かぶと思います。それに対して、ウォルトンをはじめイギリスの音楽とは20世紀の音楽です。
 ヘンリー・パーセル以来、長らく自国産の作曲家を生み出さなかったため、イギリス音楽は最初にシベリウスの音楽に親近を示し、ウォルトンをはじめ作曲家たちも、その成果を摂取したのでした。民族的なものを昇華することと、表現主義の時代でもあった20世紀にあって、遅れて来た作曲者の輩出は、表現主義的なものの反動でもあった新古典、そして、イギリス紳士らしく微温な保守性が垣間見える作品となりました。また、イギリスとシベリウス録音は縁があり、ベルグルンドの最初のシベリウス交響の全集はイギリスのボーンマス交響楽団との間に為されています。
 20世紀は情報の時代で、戦争中の国民心理をラジオ放送が扇動した。そして、レコードによって全ヨーロッパに広まったのがイギリス、北欧音楽といえるでしょう。北欧のオーケストラの成熟を前にイギリスのオーケストラが支えた。それらのオーケストラを伴奏に、シベリウスやイギリスの作曲家のヴァイオリン協奏曲は、ヤッシャ・ハイフェッツ、ユーディ・メニューインによって広まり、ポーランドの音楽はイダ・ヘンデルも、また取り入れている。

通販レコードのご案内《米デジタルリマスター盤》US ANGEL AE-34501 イダ・ヘンデル シベリウス&ウォルトン:ヴァイオリン協奏曲

 1975年録音の高名なシベリウス・ヴァイオリン協奏曲(ASD3199)のデジタル・リマスター盤。カップリングは「2つのセレナード」、「ユーモレスク5番」からウォルトンの《ヴァイオリン協奏曲》に変更されています。80歳代になっても第一線で活躍し続けた彼女は、その長いキャリアにも関わらず、録音の少ないことで有名です。

  • 生前のシベリウス自身にも認められたというこのヴァイオリン協奏曲は、彼女の代表的名演。シベリウスの美しいメロディをひときわ引き立てる感性と表現力、3楽章での完璧な超絶技巧の冴えは圧巻。シベリウスのスペシャリストであるパーヴォ・ベルグルンドの伴奏も言うことなし。
  • US ANGEL AE-34501 イダ・ヘンデル シベリウス&ウォルトン:ヴァイオリン協奏曲

 イダ・ヘンデルは鋭いテクニックを持ったヴァイオリニストの一人で英国のエルガー、ウォルトン等の協奏曲はもちろんのことフィンランドのシベリウスの協奏曲も大変得意としており1982年にはその功績にフィンランドの「シベリウス協会」から「シベリウス・メダル」も贈られている。楽器はストラディヴァリウス(1696年製)を使用。

(シベリウス)1975年7月7&8日サザンプトン、ギルドホール録音。(ウォルトン)1977年6月録音。プロデューサー:David Mottley、エンジニア:Neville Boyling。ステレオ録音。
 ヘンデルはヨーロッパ大陸の出身者にもかかわらず、イギリス音楽にも深い関心と理解を示し、英国楽壇への功労が認められ、1991年にはCBEを受勲した。
 エルガーやブリテンの協奏曲を積極的に演奏・録音したほか、ウォルトンの《ヴァイオリン協奏曲》の録音は、この作品の模範的演奏の一つに数えられている。この《ヴァイオリン協奏曲》は、それほど親しまれてはいませんが非常に厳粛でロマンティックな作品であり、とりわけ第2楽章がそのような性質を持つ。特に第3楽章はとりわけバイオリンの超絶技巧が要求され、ダブル・ストップや急速なアルペッジョが目立っている。技巧派のヘンデルが選んだのも無理ない話。聴き終わって、「音楽を聴いた」と感じる録音です。
 イタリア的なものの志向。決して、弦楽器の奏法に精通(せいつう)していなかったウォルトンですが、残された協奏作品であるヴァイオリン、ヴィオラ、チェロの3つの協奏曲は広く知られています。3曲ともに、要求されるものは高いのに対し、技巧を喧伝するタイプの曲種ではありません。舞曲的な源泉をもち、派手に効果をあげるよりはむしろ抑制されたところに真価を発揮する。1楽章の叙情も、明瞭に光を帯びたそれではなく、ヴェールを帯びたもので、明瞭にそうした輪郭を描かないのもイギリス的なものの体質です。ヴァイオリンもその中でよく歌います。イダ・ヘンデルの演奏は、そこにあって、すべて的確に収められ過不足無く作品の性格を表現する。抒情的な性格は、ベルグルンドの指揮も巧みで、ヴァイオリンも引き立てますが、すでに、ヴァイオリンの技巧がそうしたバランスの中に引き立たせられる書法となっているのです。

通販レコード詳細・コンディション、価格

Walton · Sibelius – Ida Haendel, Bournemouth Symphony Orchestra, Paavo Berglund ‎– Violin Concertos

プロダクト

レコード番号
AE-34501
作曲家
ジャン・シベリウス ウィリアム・ウォルトン
演奏者
イダ・ヘンデル
オーケストラ
ボーンマス交響楽団
指揮者
パーヴォ・ベルグルンド
録音種別
STEREO

販売レコードのカバー、レーベル写真

US ANGEL AE-34501 イダ・ヘンデル シベリウス&ウォ…
US ANGEL AE-34501 イダ・ヘンデル シベリウス&ウォ…
SILVER WITH BLACK LETTERING, STEREO 1枚組(130g), Release 1986。

コンディション

ジャケット状態
VG(右下にカットあり)
レコード状態
EX++(シベリウス2楽章に僅かなスクラッチノイズ)
製盤国
US(アメリカ合衆国)盤

通販レコード

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オーダーは 品番 / 34-15644
販売価格 6,600円(税込)

「クレジットカード決済」「銀行振込」「代金引換」に対応しております。

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千変万化*バックハウス、シュミット=イッセルシュテット指揮ウィーン・フィル ベートーヴェン・ピアノ協奏曲5番「皇帝」

千変万化*バックハウス、シュミット=イッセルシュテット指揮ウィーン・フィル ベートーヴェン・ピアノ協奏曲5番「皇帝」

通販レコードのご案内ベートーヴェンを弾く上でピアニストにとって意識せざるを得ない録音。ベートーヴェンを聴く者にとっても最初に選ぶべきレコード。

JP LON SLC1232 バックハウス・イッセルシュテット・ウィーンフィル BEETHOVEN EMPEROR《最初期FFSS 180㌘重量フラット盤》JP LONDON SLC1232 バックハウス イッセルシュテット ウィーン・フィル ベートーヴェン ピアノ協奏曲5番・皇帝 BEETHOVEN EMPEROR 鍵盤の獅子王と異名をとる日本でとりわけ人気の高いピアニスト。バックハウスのピアノですが、言い尽くされている通り特徴が無いのが特徴といえるでしょうか。要は、テクニックをひけらかすわけでもなく、その澄んだ音色ともあいまって、ひどくシンプルなのです。
 でも、繰り返し聞いていると、何か、そのピアノが、まるで、融通無碍(ゆうずうむげ)の境地で、自由にブラームスの音符と戯れているように、静かな所は静かに激しいところは激しく聴こえて来るところが、彼の魅力と言えるでしょうか。
 このバックハウスを土台からしっかり支えているのが、壮年期で充実しかけたシュミット=イッセルシュテット。テンポも速く、劇的な演出はどこにもないが、曲が進むに連れて熱気を帯びてくる。シュミット=イッセルシュテットの解釈であろうが、ウィーンフィルの奏者達のバックハウスへの献身こそが活気を呼び起こしているのかも。
 オーケストラは、アコースティックな響きを伴って迫ってくる。音圧が高く、音に密度と力がある。高域の空間と伸びは適度。低域は空間が広く、密度のある音。チェロをはじめとする弦楽器も温かい音色で、高低の分離も良い。お互いに晩年に差し掛かり 枯れた境地 が伝わって参ります。
 バックハウス晩年のステレオ録音による比類なく美しい名演です。この巨匠にとって最後のベートーヴェン協奏曲全集になるであろうことを指揮者もオーケストラも噛みしめて、最高のサポートをしています。高名な老巨匠であるから、数えきれない回数演奏を重ねてきたはずですが5曲の協奏曲の個性が活き活きとしている。もちろん「皇帝」が、その名の通りの出来で、山ほどあるレコードの中でも最高峰のうちの一つ。
 1959年ステレオ録音。バックハウスならではの悠然たるピアノ、彼が愛して止まなかったウィーン・フィルの典雅な響き、シュミット=イッセルシュテットの堅固な造形、これらが三位一体となった名演奏。彼の残した最も録音の条件の良い《皇帝》として、永く聴き継がれて行くことでしょう。
 シュミット=イッセルシュテット指揮ウィーン・フィルが作曲家の青春時代に相応しい希望に満ちたサポートを繰り広げています。永遠の名盤、ドイツ盤です。

1959年6月ウィーン、ムジークフェラインザールでのセッション録音。優秀録音、名盤。

通販レコード詳細・コンディション、価格

プロダクト

Beethoven, Backhaus, Vienna Philharmonic Orchestra, Hans Schmidt-Isserstedt ‎– “Emperor” Concerto

レコード番号
SLC1232
作曲家
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
演奏者
ヴィルヘルム・バックハウス
オーケストラ
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮者
ハンス・シュミット=イッセルシュテット
録音種別
STEREO
LONDON 最初期 FFSS SLC1***盤, STEREO FLAT 1枚組 (180g) 重量盤, Release 1963, Stamper 輸入メタル使用盤ZAL-4597|8 2E/2E 最初期スタンパー。

販売レコードのカバー、レーベル写真

  1. JP LON SLC1232 バックハウス・イッセルシュテット・ウィ…
  2. JP LON SLC1232 バックハウス・イッセルシュテット・ウィ…

コンディション

ジャケット状態
EX
レコード状態
EX++
製盤国
JP(日本)盤

通販レコード

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  • オーダーは品番 / 34-23940
  • 販売価格3,300 円(税込)

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今でもスタンダードな解釈★シェリング、ヘンデル指揮シカゴ響☆ラロ・スペイン交響曲

今でもスタンダードな解釈★シェリング、ヘンデル指揮シカゴ響☆ラロ・スペイン交響曲

通販レコードのご案内名手シェリングがステレオ初期に RCA に録音した若き日の名演。スペイン情緒はそんなにないにしても艶やかな音で楽しませてくれる。

IT RCA KV119 シェリング ラロ・スペイン交響曲《RCA VICTROLAシリーズの初期プレス盤》IT RCA KV119 シェリング ラロ・スペイン交響曲 シェリングの音色は、とてもみずみずしく、のびのびしていて極めて美しい。美音の持ち主は往々にして自らの音の美しさに浸りきった演奏をしがちであるが、シェリングの演奏は調和が取れていて純粋・明瞭かつ客観的であり、耽美的な要素はない。この録音から聞き取ることができるのは、シェリングの技巧の完璧さと音のニュアンスの幅広さ、そして音楽の美しさである。
 シェリングを退屈なヴァイオリニストという意見が一部にありますが、いえいえそういうことはありません。ここで聴かせるシェリングは充分に情熱的で情緒にも何の不足もありません。そのヴァイオリンの音は艶やかに歌い上げますが一切不足にならないところが流石です。
 シェリングの演奏が厳しいとか精神性が高いと評されることがあるのは、音の美しさに浸りきった演奏をしないことに由来するのだと思う。和音の処理が見事なことである。随所に出てくる和音を、まるでオルガンで演奏しているかのように演奏することは生易しいことではないはずだ。また、シェリング特有の上から下に弾く和音によってリズムが躍動するのも好きだ。次に、音のニュアンスが幅広い点も気に入っている。シェリングの演奏上歴史に名を残す独 DGG に入れたバッハの無伴奏全曲聴けば、全て納得頂けると思います。本盤は、そのバッハをラロに移し変えたような快演。
 録音、演奏共に極めて優秀と断言できます。

通販レコード詳細・コンディション、価格

プロダクト

品番
34-7154
商品名
IT RCA KV119 シェリング ラロ・スペイン交響曲
レコード番号
KV119
作曲家
エドゥアール・ラロ
演奏者
ヘンリク・シェリング
オーケストラ
シカゴ交響楽団
指揮者
ワルター・ヘンデル
録音種別
MONO

コンディション

ジャケット状態
EX
レコード状態
M-
製盤国
IT(イタリア)盤

優秀録音、名盤。

清潔で芯の通った美しい音色と卓越した技巧を兼ね備え、作品の核心に肉薄しようとする深い精神性を感じさせるシェリングの演奏は、今でもスタンダードな解釈として数多くの音楽ファンを魅了しています。RCA VICTROLAシリーズの初期プレス盤。

販売レコードのカバー、レーベル写真

IT RCA KV119 シェリング ラロ・スペイン交響曲 IT RCA KV119 シェリング ラロ・スペイン交響曲

VICTROLA DARK MAGENTA WITH SILVER LETTERING, MONO 1枚組(150g)。

通販レコード

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  • オーダー番号34-7154
  • 特別価格1,760円(税込)
  • 通常価格2,200円(税込)

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♪のびやかな〝うた〟が魅力的 フルニエ&セル&ベルリン・フィル ドヴォルザーク・チェロ協奏曲

♪のびやかな〝うた〟が魅力的 フルニエ&セル&ベルリン・フィル ドヴォルザーク・チェロ協奏曲

通販レコードのご案内ピエール・フルニエが米 CBS に録音する見返りにジョージ・セルがベルリン・フィルを振ることで成立した唯一のセッション。

DE DGG SLPM138 755 フルニエ/セル/ベルリンフィル ドヴォルザーク チェロ協奏曲《独チューリップ Made in Germany フランス製見開き厚紙ジャケット盤》DE DGG SLPM138 755 フルニエ&セル ドヴォルザーク・チェロ協奏曲

その演奏スタイルとノーブルな容姿から〝貴公子〟と謳われたフランスのチェリスト、フルニエ2度目となるドヴォルザークの代表的な録音。フランスの名チェリストであったフルニエがセルの指揮するベルリン・フィルハーモニーをバックに、1960年代初頭に録音した名盤の誉れ高いドヴォルザークのチェロ協奏曲。この協奏曲に内在する郷愁や憧憬を雄大なスケールで、しかも詩情豊かに表現した名演です。

ヴィンテージLPの人気盤となるとカザルス、ジャクリーヌ・デュ・プレ、ロストロポーヴィチを指折れるドヴォルザークのチェロ協奏曲。独奏のチェロとオーケストラとががっぷり四つに組んでぶつかり合う感じではなく、オーケストラとチェロとが室内楽みたいに掛け合いながら、のびのびと旋律を奏で、歌い上げていく雰囲気がフルニエ盤の魅力。フルニエのチェロのカンタービレな歌いぶりもいいし、ベルリン・フィルの管楽器群、殊にフルートやクラリネット、オーボエといった木管楽器の演奏が聴きどころ。歌わせるところではゆったりとメロディーを歌わせ、締めるべきところではぴしっと締めてアンサンブルを整えるマエストロ・セルの熟練の棒さばきの見事さ。これは、セルの下、フルニエとベルリン・フィルがドヴォルザークの歌をのびやかに歌い上げてゆく、そこに一番の趣と味わいがある演奏です。

土臭さ満載のこの協奏曲から、これほどまでに温かくノーブルで、しかも繊細な響きを引き出しているのは、まさにフルニエならではの至芸といえるでしょう。この協奏曲は、フルニエにとって愛奏曲の一つであり、そのフルニエのドイツグラモフォン時代の録音の中でも殊更評価が高く、ステレオLP時代を通じて、ロストロポーヴィチ/カラヤン盤(ドイツグラモフォン)と並び最高の名演とされていた1961年録音の歴史的名盤です(フランスADFディスク大賞、ドイツ・レコード批評家賞受賞)。

通販レコード詳細・コンディション、価格

1962年6月ベルリン録音。録音は、ベルリン郊外のダーレム地区にあるイエス・キリスト教会で行なわれました。1950年代初頭から1972年までベルリン・フィルの録音がほぼ独占的に行なわれていたこの教会は、深みのある豊かな響きが特徴ですが、アナログ時代のドイツグラモフォンの名エンジニア、ギュンター・ヘルマンスは、その中でチェロ独奏を美しく明晰に際立たせつつ、その背後に大きく広がるオーケストラのソノリティを余すところなく録音に収めています。

プロダクト

品番
34-25783
レコード番号
SLPM138 755
作曲家
アントニン・ドヴォルザーク
演奏者
ピエール・フルニエ
オーケストラ
ベルリン・フィハーモニー管弦楽団
指揮者
ジョージ・セル
録音種別
STEREO

販売レコードのカバー、レーベル写真

  • DE DGG SLPM138 755 フルニエ/セル/ベルリンフィル…
  • DE DGG SLPM138 755 フルニエ/セル/ベルリンフィル…

チューリップ MADE IN GERMANY, STEREO 1枚組(160g)重量盤, Stamper ドイツDGG SLPM 規格スタンパー使用盤, フランス製見開き厚紙ジャケット。

コンディション

ジャケット状態
M-
レコード状態
M-
製盤国
DE(ドイツ)盤

販売価格

品番 34-25783
販売価格 9,900(税込)
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「クレジットカード決済」「銀行振込」「代金引換」に対応しております。

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SP盤 麗しきヴァイオリンの王 ハイフェッツ、クーセヴィツキー指揮、ボストン交響楽団 ブラームス・ヴァイオリン協奏曲

SP盤 麗しきヴァイオリンの王 ハイフェッツ、クーセヴィツキー指揮、ボストン交響楽団 ブラームス・ヴァイオリン協奏曲

通販SPレコードのご案内

【SP盤】GB HMV D.B.5741 JASCHA HEIFETZ BRAHMS CONCERTO IN D MAJOR OP.77 2nd Movement (Conclusion)/3rd Movement (Part 1)
【SP盤】GB HMV D.B.5741 JASCHA HEIFETZ BRAHMS CONCERTO IN D MAJOR OP.77 2nd Movement (Conclusion)/3rd Movement (Part 1)
 近代ヴァイオリニストの中の「王」はまぎれもなくハイフェッツでしょう。正確無比のテクニック、魔術的ともいえる左手のボウイング。しかしながらそのあまりの完璧さゆえに、クールで無機質な演奏という誤ったイメージが根強いのも確か。このブラームスの3楽章のサブテーマの麗しさはそんな先入観を打ち破るでしょう。過剰にならないポルタメントを効果的に使っている点にも耳を傾ける価値あり。
尤も、演奏は均一かつ特有のストイズムに貫かれた「抜群」のもので、端正な歌わせぶりや多彩な音色の変化、さらにダイナミクスの幅、なによりこれだけの集中力をもって一気に聴かせる演奏にはそう出会えるものではない。
ハイフェッツが、ヴァイオリンの演奏技術を超越した次元で自らの豊かな音楽を心行くまで奏していることが良くわかる。そこには作為的な表現も過剰な感情移入もなく、自然極まりない究極の音楽の追求がある。

 いわゆる4大ヴァイオリン協奏曲の中でもベートーヴェンとブラームスのヴァイオリン協奏曲は、技量面での難しさもさることながら、メロディの美しさよりは音楽の内容の精神的な深みが際立った作品である。ヴァイオリニストにとっても、卓越した技量を持ち合わせているだけでなく、楽曲の内容の深みを徹底して追求する姿勢を持ち合わせていないと、スコアに記された音符の表層をなぞっただけの浅薄な演奏に陥ってしまう危険性も孕んでいる。ハイフェッツの演奏は、持ち前の超絶的な技量を駆使することのみによって、内容面をも含めた魅力を描出し得た稀有の演奏だ。

 ハイフェッツの演奏は、あまたのヴァイオリニストによるレコードの中でも史上最速のテンポで全曲を駆け抜けている。緩徐楽章においても、速めのテンポでありつつも情感豊かに歌い抜いており、血も涙もある懐の深い大芸術家であったことがよく理解できるところだ。速いテンポで卓越した技量を披露しているにもかかわらず、技巧臭がいささかもせず、音楽の素晴らしさ、魅力だけが聴き手に伝わってくる。まさに、卓越した技量が芸術を超える稀有のヴァイオリニストの面目躍如と言ったところだろう。

通販レコード詳細・コンディション、価格

商品名
【SP盤】GB HMV JASCHA HEIFETZ BRAHMS CONCERTO IN D MAJOR OP.77
作曲家
ヨハネス・ブラームス
演奏者
ヤッシャ・ハイフェッツ
オーケストラ
ボストン交響楽団
指揮者
セルゲイ・クーセヴィツキー
製盤国
GB(イギリス)盤
  • 【SP盤】GB HMV D.B.5738 JASCHA HEIFETZ BRAHMS CONCERTO IN D MAJOR OP.77 1st Movement (Part 1)/(Part 2)
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  • 【SP盤】GB HMV D.B.5740 JASCHA HEIFET…

  • 【SP盤】GB HMV D.B.5741 JASCHA HEIFETZ BRAHMS CONCERTO IN D MAJOR OP.77 2nd Movement (Conclusion)/3rd Movement (Part 1)
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優美なスタイル☆得がたい感動 カサドシュ、セル指揮コロンビア響 モーツァルト・ピアノ協奏曲22、23番

優美なスタイル☆得がたい感動 カサドシュ、セル指揮コロンビア響 モーツァルト・ピアノ協奏曲22、23番

音のきれいなピアニストでモーツァルトをきくと

 カサドシュといえば、極めつきの美徳として知られていた、あの円くて、しっとりとした輝きがあって、粘っこさというものがなくて、しかもかさかさの無機的な感じを少しも与えない、軽くて、決して、軽っぽくないいわゆる真珠の玉をつらねたようなレガートの美しさというものが、あるにはあっても、少し重くなり、音の表面にも、真珠の比喩を続ければ、少し「病気になったような」淡い曇りがうっすらとかかったような気味があって、おやっと思ったものだった。
 カサドシュといえば、私など ― いや私に限るまい、彼の少なくとも壮年期のあのピアノをきいたことのある人たちだったら、ラヴェルやドビュッシーといったフランス近代音楽のピアノの名作はいうまでもないが、恐らく、それにもまして、彼のモーツァルトを高く評価していた。

 ロベール・カサドシュは仏ピアノ界の重鎮的存在。1899年パリに生れたカサドシュ( Robert Casadesus, 1899年4月7日 – 1972年9月19日 )は1922年からラヴェルと共同でピアノロールの録音を行い、欧州各地でラヴェルと共演した経歴を持つ。大戦中アメリカへ亡命した事もあって、米 Columbia に多くの録音を残した、これも米録音。モーツァルトのピアノ協奏曲第15番変ロ長調、同じく第17番ト長調、それに第26番ニ長調「戴冠式」と最後の協奏曲第27番変ロ長調の4曲をジョージ・セルの指揮で、クリーヴランド管弦楽団とコロンビア交響楽団に発売されたレコードの名義上録音している。が、どちらも実態はクリーヴランド管弦楽団だ。
 冒頭に引用したのは、音楽評論家・吉田秀和氏の著作『レコードのモーツァルト』(中公文庫)から「音のきれいなピアニストでモーツァルトをきくと」と題した章から、カサドシュのことが語られている部分の妙出。吉田氏も奨めているが、もしまだカサドシュのモーツァルトを聞いていないとしたら《戴冠式》から聞いてみるのも悪くないだろう。カサドシュのレパートリーは決して広くなく、むしろ適した曲目はきわめて限られたものでした。彼はラヴェルと大変親しく、彼の曲目を重要なレパートリーとしたが、そのレパートリーにはドイツ音楽も多く、ベートーヴェンやモーツァルトも得意とした。それは、あまりにも整いすぎた音楽に感じられるほど楽曲の演奏の仕方や、聞く時の手本に向いていると、その客観性をいわれ演奏の古典となったものでしたが、特質はフランス的なもの。「ドビュッシーの音楽はショパンから派生し、ラヴェルの音楽はリストから派生する」とは、カサドシュのインタヴューに応えた言葉が由来です。一聴は大人しいが、その美しさは絵画的。清楚で淡々と演奏していて、常にスタイリッシュです。いわゆる、ソリストとしては絶対に必要な「俺が俺が」と言って前面に出ていく強さがほとんど感じられない。
 カサドシュの演奏様式は古典的な抑制が効いていて、物足りないような印象を持つこともあるが、そこに込められた豊かなニュアンスには強い説得力があり、美しい音色がとても魅力的です。全体に快速なテンポで軽いタッチで弾き流しており、最近の演奏家が陥りがちな印象派風なべとべとした演奏とは一線を画します。典雅な香りや、知的なのにどこか遊び、ペーソスをもっていても嫌味にならない。古典的たたずまいが典雅と両立しているものは非常に稀なことです。
 素直に作品の良さを引き出して、作品を客観視しながら、彫りの深さや滲み出て来る様な人間味を身近に感じる。カサドシュの ― 些細な事に拘らない ― 美学が見え隠れする名演です。吉田氏が表現した「軽くて、決して、軽っぽくないいわゆる真珠の玉をつらねたようなレガートの美しさ」そのものであった。指の回るピアニストは多くなったものの、カザドシュのように知的で香りたつような洗練された感性をもつピアニストはまったく少なくなってしまった。

通販レコードのご案内

FR CBS S72230 カサドシュ モーツァルト・ピアノ協奏曲《仏ターコイズ盤》FR CBS S72230 カサドシュ モーツァルト・ピアノ協奏曲 フランスの名ピアニスト、カサドシュによる定評あるモーツァルト・ピアノ協奏曲です。
 カサドシュはモーツァルトも大の得意としており、モノラル時代から多くのレコーディングを行ってきました。このセットは盟友ジョージ・セルとのステレオ期に録音された後期の有名なピアノ協奏曲です。カサドシュの演奏はきわめて洗練されたもので、優美なスタイルで得がたい感動を与えてくれます。ステレオ録音。

1959年11月13日(第22番)、11月14日&15日(第23番)クリーヴランド、セヴェランス・ホールでの録音。

■名演、名盤、優秀録音。

通販レコード詳細・コンディション、価格

Mozart, Robert Casadesus, Columbia Symphony Orchestra, George Szell ‎– Concertos Pour Piano Et Orchestre N°22 K.482 & N°23 K.488

プロダクト

レコード番号
S72230
作曲家
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
演奏者
ロベール・カサドシュ
オーケストラ
コロンビア交響楽団
指揮者
ジョージ・セル
録音種別
STEREO

販売レコードのカバー、レーベル写真

FR  CBS  S72230 カサドシュ モーツァルト・ピアノ協奏曲
FR  CBS  S72230 カサドシュ モーツァルト・ピアノ協奏曲

TURQUOISE WITH BLACK LETTERING, STEREO 1枚組(130g)。

コンディション

ジャケット状態
M-
レコード状態
M-
製盤国
FR(フランス)盤

通販レコード

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オーダーは 品番 / 34-12332
特別価格 2,420円(税込)
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♪のびやかな〝うた〟が魅力的 フルニエ&セル&ベルリン・フィル ドヴォルザーク・チェロ協奏曲

♪のびやかな〝うた〟が魅力的 フルニエ&セル&ベルリン・フィル ドヴォルザーク・チェロ協奏曲

ピエール・フルニエが米 CBS に録音する見返りにジョージ・セルがベルリン・フィルを振ることで成立した唯一のセッション。

その演奏スタイルとノーブルな容姿から〝貴公子〟と謳われたフランスのチェリスト、フルニエ2度目となるドヴォルザークの代表的な録音。フランスの名チェリストであったフルニエがセルの指揮するベルリン・フィルハーモニーをバックに、1960年代初頭に録音した名盤の誉れ高いドヴォルザークのチェロ協奏曲。この協奏曲に内在する郷愁や憧憬を雄大なスケールで、しかも詩情豊かに表現した名演です。

DE DGG 2535 106 フルニエ&セル ドヴォルザーク:チェロ協奏曲

通販レコードのご案内《RESONANCE》DE DGG 2535 106 フルニエ&セル ドヴォルザーク:チェロ協奏曲

ヴィンテージLPの人気盤となるとカザルス、ジャクリーヌ・デュ・プレ、ロストロポーヴィチを指折れるドヴォルザークのチェロ協奏曲。独奏のチェロとオーケストラとががっぷり四つに組んでぶつかり合う感じではなく、オーケストラとチェロとが室内楽みたいに掛け合いながら、のびのびと旋律を奏で、歌い上げていく雰囲気がフルニエ盤の魅力。フルニエのチェロのカンタービレな歌いぶりもいいし、ベルリン・フィルの管楽器群、殊にフルートやクラリネット、オーボエといった木管楽器の演奏が聴きどころ。歌わせるところではゆったりとメロディーを歌わせ、締めるべきところではぴしっと締めてアンサンブルを整えるマエストロ・セルの熟練の棒さばきの見事さ。これは、セルの下、フルニエとベルリン・フィルがドヴォルザークの歌をのびやかに歌い上げてゆく、そこに一番の趣と味わいがある演奏です。

1962年6月ベルリン録音。録音は、ベルリン郊外のダーレム地区にあるイエス・キリスト教会で行なわれました。1950年代初頭から1972年までベルリン・フィルの録音がほぼ独占的に行なわれていたこの教会は、深みのある豊かな響きが特徴ですが、アナログ時代のドイツグラモフォンの名エンジニア、ギュンター・ヘルマンスは、その中でチェロ独奏を美しく明晰に際立たせつつ、その背後に大きく広がるオーケストラのソノリティを余すところなく録音に収めています。

販売レコードのカバー、レーベル写真

  • DE DGG 2535 106 フルニエ&セル ドヴォルザーク:チェ…
  • DE DGG 2535 106 フルニエ&セル ドヴォルザーク:チェ…
BLUE LINE, STEREO 1枚組(110g), Release 1975。

通販レコード詳細・コンディション、価格

土臭さ満載のこの協奏曲から、これほどまでに温かくノーブルで、しかも繊細な響きを引き出しているのは、まさにフルニエならではの至芸といえるでしょう。この協奏曲は、フルニエにとって愛奏曲の一つであり、そのフルニエのドイツグラモフォン時代の録音の中でも殊更評価が高く、ステレオLP時代を通じて、ロストロポーヴィチ/カラヤン盤(ドイツグラモフォン)と並び最高の名演とされていた1961年録音の歴史的名盤です(フランスADFディスク大賞、ドイツ・レコード批評家賞受賞)。これは1975年に再販プレスされたもの。

プロダクト

品番
34-27348
レコード番号
2535 106
作曲家
アントニン・ドヴォルザーク
演奏者
ピエール・フルニエ
オーケストラ
ベルリン・フィハーモニー管弦楽団
指揮者
ジョージ・セル
録音種別
STEREO

コンディション

ジャケット状態
M-
レコード状態
M-
製盤国
DE(ドイツ)盤

通販レコード

品番 34-27348
販売価格 4,400(税込)
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語り継がれていく名盤 聴き手の心を震わせる、ヨハンナ・マルツィの誉れ高き名盤 随所に女流らしい味わいがある。

語り継がれていく名盤 聴き手の心を震わせる、ヨハンナ・マルツィの誉れ高き名盤 随所に女流らしい味わいがある。

語り継がれていく名盤 ― 聴き手の心を震わせる、誉れ高き名盤。

GB ANGEL ANG35137 ヨハンナ・マルツィ ブラームス:ヴァイオリン協奏曲

通販レコードのご案内《英プレス盤 SEMI-CIRCLE ANGEL》GB ANGEL ANG35137 ヨハンナ・マルツィ パウル・クレツキ フィルハーモニア管弦楽団 ブラームス:ヴァイオリン協奏曲

 マルツィの代表的な名盤で、英COLUMBIA盤はコレクターズ・アイテムとして有名な高額盤。このANGEL盤は英国プレスでジャケットのみ米国で作られています。値段はCOLUMBIA盤よりかなりリーズナブルです。イギリス・プレス盤、モノラル録音。

1954年2月にロンドン、キングズウェイ・ホールでのセッション録音。
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GB ANGEL ANG35137 ヨハンナ・マルツィ ブラームス:…
GB ANGEL ANG35137 ヨハンナ・マルツィ ブラームス:…
 ヨハンナ・マルツィは1924年ハンガリー生まれ。生前のフバイに教えを受け、その才能を約束された。大戦を逃れ、夫婦はスイスへ移住。当初、オランダで活動を行う。1950年、スイスで出会った富豪からイタリアの銘器、カルロ・ベルゴンツィ「タシリオ」を貸与され、全ての録音に使用した。1953年ロンドン・デビューを果たし、そして、ウォルター・レッグの目に留まり、このブラームスが英Columbiaで最初の録音となった。
 その容姿ゆえ、英国で人気の高かったマルツィのブラームスはこのように録音され、60年を経た今なお多くのファンから高い支持を得ている。今から思えば女流ヴァイオリニスト・ブームというのは、このLPから始まったように思う。このレコード録音ほど、それまで意識したことのなかった女流奏者という存在を印象付けたLPは無い。確かにこの曲には名だたる名演がひしめく。ブラームスという曲と女流というのがとても合っているようだ。女性ならではの切ない情念が包み、しかもそれが高い気品を持った名品。
 いかに優れた音楽家であったにせよ、ハンガリーの片田舎出身のヴァイオリニストが、その死後40年以上経た今日も名声と伝説とオーラを保ち解き放っているという事実は驚嘆に値する。勿論この名声と伝説はこれからも語り継がれていくと思います。
 異常なまでの集中力とそれを支える精神力は、マルツィの演奏に感じさせる類いまれな緊張感のエネルギーみたいなもので、演奏する作品と何とも云えない一体感を感じさせてくれます。

若きマルツィの清楚でひたむきな演奏の魅力を十二分に堪能できるもの。

  • GB HELIODOR 89 620 ヨハンナ・マルツィ&ヨッフム …
  • GB HELIODOR 89 620 ヨハンナ・マルツィ&ヨッフム …

通販レコードのご案内《英プレス ステレオ盤》GB HELIODOR 89 620 ヨハンナ・マルツィ オイゲン・ヨッフム バイエルン放送交響楽団 モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲4番、交響曲39番

 ヨハンナ・マルツィが残した唯一のモーツァルト協奏曲4番として高名な録音。オリジナルのモノラル録音のグラモフォン盤はコレクターズアイテムとなっています。これは1966年にステレオ化して発売されたもので、音質的にはオリジナルの力強さを損なわない上手にまとめられたものです。特にヴァイオリンの音色は張りと艶のある高音質で、マルツィの名演を鑑賞するには好適の一枚。イギリス・プレス盤、ステレオ録音。

1952年11月3,4日/1954年6月1,2日、ミュンヘンでのセッション録音。名演、名盤。
 マルツィのモーツァルトのヴァイオリン協奏曲の録音というと第3番はサヴァリッシュ指揮フィルハーモニア管との EMI 録音、ヨッフム指揮バイエルン放送響との放送録音、オッテルロー指揮オランダ放送フィルの放送録音の3種類が現存、それらは中古オリジナル盤でも購入可能。
 第4番の録音は本盤が唯一のもので、表現がストレートに過ぎる気がしないではありませんが若々しいひたむきさで、弾けるような表現にはすっかり惹き込まれてしまいました。
 ヨッフムの指揮するオーケストラの端正で明朗な表現はマルツィのソロと素晴らしい相性を示しており、共々フレッシュな表現を作り上げていて素晴らしい聴き映えのする録音に仕上がっています。
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https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=27037

特筆すべきは第2楽章の美しさ ― マルツィの最大の持ち味である驚異的な集中力とクリアで輝かしい音色は、聴き手の心を震わせる力強さをもっており、濁りのない素晴らしい演奏を聴くことができます。

  • US DEC DL9858 ヨハンナ・マルツィ ドヴォルザーク・ヴァ…
  • US DEC DL9858 ヨハンナ・マルツィ ドヴォルザーク・ヴァ…

通販レコードのご案内《米プレス サンプル・コピー盤》US DECCA DL9858 ヨハンナ・マルツィ フェレンツ・フリッチャイ ベルリンRIAS交響楽団 ドヴォルザーク・ヴァイオリン協奏曲

 マルツィの誉れ高き名盤の一つである、ドイツ・グラモフォンにセッション録音したヴォルザークのヴァイオリン協奏曲。マルツィの最大の持ち味である驚異的な集中力とクリアで輝かしい音色は、聴き手の心を震わせる力強さをもっており、特筆すべきは第二楽章の美しさ。フリッチャイのタクトのもとオーケストラの反応もよく、濁りのない素晴らしい演奏を聴くことができます。アメリカ・プレス盤、ステレオ録音。

1953年6月3-5日にベルリン、イエス・キリスト教会でのセッション録音。pink label(非売品)、優秀録音、名演、名盤。
 彼女のソロは表現がストレートに過ぎる気がしないではありませんが、若々しくひたむきさで弾けるような表現にはすっかり惹き込まれてしまいました。フリッチャイのオーケストラの端正で明朗な表現は、マルツィのソロと素晴らしい相性を示しており共々フレッシュな表現を作り上げていて素晴らしい聴き映えのする録音に仕上がっていると思います。
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https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=19249

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壮年期のミケラジェリを知る貴重な盤*ミケランジェリ、グラチス指揮フィルハーモニア管 ラヴェル&ラフマニノフ・ピアノ協奏曲

壮年期のミケラジェリを知る貴重な盤*ミケランジェリ、グラチス指揮フィルハーモニア管 ラヴェル&ラフマニノフ・ピアノ協奏曲

通販レコードのご案内片や『色彩感豊か』、片や『墨絵のようにモノクローム』と正反対の音色論議が交わされるミケランジェリ。あなたはどちら。

GB ANGEL ANG35567 ミケランジェリ ラフマニノフ:ピアノ協奏曲4番、ラヴェル:ピアノ協奏曲
ミケランジェリの数少ない協奏曲録音。無類の切れ、比較を絶する美しさ、そして凄み。収録されている聴きなれたラフマニノフやラヴェルの名曲の数々が、まるで別の曲のように聴こえるから不思議。
タッチひとつでこれだけ多彩な音色が紡ぎ出されるのかと、驚かされる。透明感の高いロマンティシズムが全編を覆っていると言っても過言でない。ミケランジェリの録音の中でも屈指の1枚です。彼の異色な才能がここでは遺憾なく発揮され、精巧無比なテクニック、冴えのあるタッチにより完全主義といわれた演奏の全貌が収められています。
冷徹な完全主義者との印象が強かったのですが、テクニックを出し惜しみせずに、弾き切っている点や、感情表現における部分で、決して自分を押し殺しているのではなく、もっと暖かな人間らしい一面が分かりました。超変人と揶揄されることのあるミケランジェリだが、やはり天才と変人は 紙一重 だと再認識致しました。

1957年11月、キングスウェイ・ホールでの録音。優秀録音、名演、名盤。

特にラヴェルは素晴らしく、極限まで純化された表現は絶品。

天才ミケランジェリの高名なラフマニノフ4番とラヴェルの協奏曲。鬼才のピアニズムが冴えに冴える圧巻の協奏曲集。奇人として知られ、その名声に比して録音やコンサートが極端に少なかったピアノ奏者アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリの貴重な正規録音盤。極めてクオリティの高い演奏を収録した1957年録音盤。60年以上前の録音とは信じられないクリアで生々しいピアノとオーケストラの響き。今もって新鮮な演奏と音質です。オリジナルのホワイト&ゴールド盤は入手困難かつ大変高価で、フランス盤とはいえ、録音秀逸オーディオファイル盤なのは言うまでもない。録音された時代と同じ空気を感じられるのが初期盤収集の楽しみを十二分に与えてくれる名盤です。

ミケランジェリの数少ない協奏曲録音ですが、ラフマニノフといえば2番の親しみやすくロマンティックな旋律を思い出しますが、この4番は2番ほど馴染まれてはいない。この曲はラフマニノフ同様にロシアからアメリカへ亡命した作曲家、兼ピアニストのニコライ・メトネルに献呈された。ラフマニノフのピアノ協奏曲はアメリカ的、ハリウッド映画音楽の草分け的と言われていますが、有名曲はロシア時代に作曲されています。ロシア革命の混乱でアメリカに亡命した後はコンサートピアニストとしての活動を優先させていたラフマニノフ(この時期には同様の境遇にあったベンノ・モイセイヴィチやウラディミール・ホロヴィッツと親交を結んだ。フリッツ・クライスラーとの共演による演奏、録音もたびたび行った。)に、メトネルが「どうして作曲しないのか?」と問うと、ラフマニノフは「どうやって作曲するというんだ、メロティーがないのに…それに長い間ライ麦のささやきも白樺のざわめきも聞いていないんだ」と答えたといいます。ロシアの風土を感じないとラフマニノフには霊感がふってこないと言うことなのでしょうか。亡命前に着手しながら放置されていた作品をもう一度取り出してこの第4協奏曲を完成させます。初演はラフマニノフ自身のピアノとレオポルト・ストコフスキー指揮フィラデルフィア管弦楽団によって1927年3月18日に行われました。交響曲第2番、ピアノ協奏曲第3番を作曲してから18年が経っていた。ブーイングはなかったものの聴衆の反応は戸惑いがあるようでした。理由は、とにかくとりとめのないほどの長さにあることは明らかでした。ラフマニノフはメトネルに対する手紙のな中で「この作品は恐らく『指環』のように何晩かに分けて演奏しなければならないでしょう」とぼやいています。初演の直後に大胆なカットを行っているのですが、それでも満足しなかったラフマニノフは最晩年の1941年にも大幅な改定を行ってそれが現行版となっています。

ピアノ協奏曲2番、3番の聴いておくべきレコードはあまたあるが、ラフマニノフが気になった頃に、4番で聴くことができる選択肢はこの録音しかなかった。ミケランジェリの強固な「主観性」に貫かれた「楽譜に忠実な演奏」で、徹頭徹尾、ミケランジェリという異形の天才の耳に響いたラフマニノフの音楽です。が、全体像のつかみにくいこの難曲をミケランジェリの演奏で聴いて、明快にその構成を把握することができました。

両曲は程同時期に作曲され、アメリカで初演された20世紀のピアノ協奏曲。ラヴェルが、1931年に完成した《ピアノ協奏曲 ト短調》は両端楽章に、ジャスやブルースの要素をたっぷりと盛り込んで、アメリカでの演奏旅行に持って回る曲として実に似つかわしく、実に茶目っ気たっぷりのサービス精神満点の音楽になっています。その中間の第2楽章はとりわけ冒頭のピアノのソロが奏でるメロディはこの上もない安らぎに満ちて、叙情性のあふれた音楽を聴かせてくれます。全く雰囲気の異なった、この奇妙なドッキングが聞き手には実に新鮮。そこが「業師」ラヴェルの真骨頂です。

沢山出ているであろうラヴェルの協奏曲の中でもミケランジェリの録音は別格ともいえる。特に2楽章はその美しさ、そしてサラバンド風のリズムのテンポ感は他の名録音を凌駕している。この曲は、サンソン・フランソワの名盤と双璧。その完璧なまでの技術と気品ある音楽性。これを聞かずしてラヴェルは語れない。第2楽章を二人の演奏を聴き比べてみると、右と左の打鍵のタイミングを微妙にずらして弾いているところが共通しています。それでいて、フランソワの演奏は哀愁と情熱に溢れ、ミケランジェリの演奏は瞑想的だと感じます。精密機械のように精緻なラヴェルのスコアを、精緻な音に描き出されていくが如きミケランジェリの演奏。ミケランジェリはジャズ的なイディオムであっても、折り目正しく表現する。それは、ミケランジェリがいいとか、フランソワの方がいいとかいう話ではないでしょう。紫煙とアルコール薫る中にいたフランソワとの、音楽というものに対する本質的な指向性の違いであり、どちらの演奏も素晴らしく、甲乙つけがたい。

フランソワが、終始ピアノが主役で、自分のカラーを濃厚に反映させて感性の赴くままに弾いているのに対し、ミケランジェリはオーケストラを引き立てながら弾いている。グラチス指揮のオーケストラは、ミケランジェリとテンポ解釈が見事に一致しており、一体感が見事である。ミケランジェリと呼吸の合う指揮者は限られているのかもしれない。共演する演奏家に対する要求も厳しくて、カルロス・クライバーとベートーヴェンのコンチェルトの録音に臨んだときも、クライバーの楽譜にある書き込みが承認できないと言って二度と録音スタジオに戻ってくることはありませんでした。故に独奏曲中心にレコードが残されているのだろうか。ミケランジェリの数少ない協奏曲録音ですが、非常に二曲とも成功しています。全てが完璧。

通販レコード詳細・コンディション、価格

天才ミケランジェリの高名なラフマニノフ4番とラヴェルの協奏曲。英国ステレオ盤ASD255のモノラル・ANGEL盤で、ステレオ盤と同様に60年以上前の録音とは信じられないクリアで生々しいピアノとオーケストラの響き。今もって新鮮な演奏と音質です。

プロダクト

  1. レコード番号
    ANG35567
  2. 作曲家
    モーリス・ラヴェル セルゲイ・ラフマニノフ
  3. 演奏者
    アルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリ
  4. オーケストラ
    フィルハーモニア管弦楽団
  5. 指揮者
    エットーレ・グラチス
  6. 録音種別
    MONO

販売レコードのカバー、レーベル写真

  1. GB ANGEL ANG35567 ミケランジェリ ラフマニノフ:ピ…
  2. GB ANGEL ANG35567 ミケランジェリ ラフマニノフ:ピ…
SEMI-CIRCLE ANGEL, MONO (160g), Stamper 2N/2N

コンディション

  1. ジャケット状態
    M-
  2. レコード状態
    EX++
  3. 製盤国
    GB(イギリス)盤

オーダー・リンクと販売価格

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  1. オーダー番号34-27438
  2. https://recordsound.jp/analogsound/index.php?mode=detail&gid=27438
  3. 販売価格8,800円(税込)

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